露出に関連する言葉に「標準露出」と「適正露出」というものがあります。
よく使われる言葉ので、耳にしたことのある人も多いと思います。標準と適性・・・字だけを見ると、似たような意味っぽくて区別がつきづらいですよね。
今回は標準露出と適正露出、それぞれの違いについて解説していきます。
標準露出とは
標準露出とは、写真の明るさを指す言葉で、
実際に目で見たのと同じ明るさ、またはそれに近い明るさ
のことをいいます。
基本的に、カメラはこの標準露出で撮れることを理想に設計されています。「目で見たのと同じ明るさ」、これが標準になるわけですね。
適正露出とは
適正露出とは、これも写真の明るさを指す言葉で
自分が思う理想の明るさ
のことをいいます。
ですので、目で見たままの明るさと違っていても、それがその人の意図に基づく露出(明るさ)であれば、適正露出ということになります。
適正露出の例
たとえばこの写真は、実際に目でみたよりも少し明るさを落として撮っています。
「少し暗めに写すことで、落ち着いた雰囲気を出したい」という演出(撮影意図)に合わせて、最適な明るさを決定しています。
つまり、目でみたままの明るさではないけれど、自分が思う理想の明るさなので、これは適正露出といえます。
この写真はあじさいですが、実際に目でみたよりも明るめに撮っています。
「あじさいの色合いとやわらかさを出したい」という意図に合わせて、明るさを決定しています。
実際のあじさいよりも明るめですが、撮影に意図に合わせた明るさなので、これも適正露出といえます。
このように、写真の狙いや人それぞれで違ってくるのが適正露出です。
参考 明るさに興味を持ったら、明るいレンズについても知ってみよう
適正露出は意図があってのもの
実際に見た明るさと違っていても成り立つのが適正露出ですが、あくまで撮影意図があることが前提です。
基本的に、目指す明るさ、撮りたい明るさがあっての話なので、「たまたま暗くなっちゃった」「よくわからないけど明るくなっちゃった」というのはNGですよー。
POINT 使い分けない場合もあります
書籍によっては、標準露出と適正露出という言葉を使い分けていないものもあります。そうした場合は、露出が±0の状態を「適正露出」と表現しているものがほとんどです。
まとめ
今回は標準露出と適正露出の解説でした。標準→見たままの明るさが基準、適正→自分の理想が基準と考えるとわかりやすいと思います。
「撮りたい明るさ」を考えながらを撮るのもたのしいものですよー。
はれときどきカメラ編集部 RYOTA
はれときどきカメラの中の人その2。よく単焦点レンズをつけて街歩きをしています。好きなものは洋画とフエキくん。外でセキレイをみつけるとよろこびます。