前回の記事では「時代とスタイル」と題して、「なんでも吸収しよう」という学び方が難しい時代になったことについてお届けしました。
今回はその続きです。
前回の記事では
前回の記事では、「ひと昔前と現在」の情報量と学ぶことの関係についてお届けしました。
そこで、ひと昔前は
- 個人が得られる情報量は限られていた
- 情報を消化する時間が(今よりは)あった
という状況だったため、「何でも吸収しよう」という考え方もアリだったことについて書きました。
そして、情報に「メインとサブ」があるのであれば、情報が限られていた時代には「メインの情報が中心になること」「メインはメインとしての扱いになり、サブはサブとしての扱いになる」ということについてもお届けしました。
今回はその続きです。
今という時代
ひと昔前は、実際に自分ができるかどうかは別として、「なんでも吸収しよう」という考え方もアリな時代でした。
それに対し、今のように情報があふれている時代では、「いいと思ったことは何でも取り入れる」というスタイルは難しくなってきています。
自分の目指す方向性が重要に
今はひと昔前に比べて情報の量が格段に増えました。さらには情報が出てくるスピードも上がっています。
そう、もはや個人で消化できるレベルを越えてしまっているのですね。
特に今は、写真のスタイルがひと昔前よりも多様化していますので、あれもこれもと手を出そうとすると、収拾がつかなくなる可能性がでてきます。
そこで重要なのが情報を選ぶこと、いわゆる「情報を取捨選択すること」です。
それをする際の基準となるのが「自分の目指す方向性(自分の目指すスタイル)」なんですね。
それがあれば、たくさんの情報があっても
- 自分の目指す方向性に合った情報を取り入れる
- 自分のスタイルに生かせそうな情報を取り入れる
- そうでない情報は見送る(あるいは保留しておく)
といったことができるわけですね。
その上、「自分の目指す方向性(自分が目指すスタイル)」が決まっているので、情報の洪水の中にいても揺らぎにくいという利点もあります。
原点となる写真を持っておこう
とはいえ、「話はわかるけれど、自分が目指す方向性がわからない」という人もいるかと思います。
そうした方の場合は、「原点となる写真」を持っておくのがおすすめです。
原点となる写真とは
- 自分が「カメラをはじめよう」と思ったきっかけになった写真
- 最初に「こんな写真を撮ってみたい」と思った写真
のことです。
要は、自分にとって「この趣味への入口になった写真」のことですね。
こうした写真には、多くの場合、人に「写真を撮ってみたい」と思わせる魅力があります。現に自分自身が惹きつけられた写真ですから、自分の心に響く何かを持っている写真なわけですね。
どんな写真が撮りたいかわからなくなったら、あるいは何をしたらよいのかわからなくなったら、そうした写真をみてみましょう。
おそらくそれこそが、自分にとっての芯になり、迷ったときの道しるべ、心のよりどころになるかと思います。次回に続きます。