今回は、100円ショップのアイテムで簡易ドライボックスをつくってみましょう。

ドライボックスのしくみ
作り始める前に、まずはドライボックスのしくみを考えてみましょう。
ドライボックスは、カメラやレンズをカビから守るためのアイテムです。ボックス内を乾燥させて、湿度を低く保つのが目的です。
↑これは既製品のドライボックスですが、100円ショップのアイテムでつくる場合も、実際のドライボックスと同じように
・ボックスに乾燥剤を入れる(目標湿度40~50%)
・湿度を低く保てれば成功
を目指します。
では、さっそく必要な道具をみていきましょう。たった3つでOKです。
100円ショップで揃えるもの
カメラやレンズを入れるボックス
まずは、カメラやレンズを入れるボックス(ケース)が必要です。
機材が入るサイズで、なるべく蓋がしっかりと閉まるものを選びます。100円ショップでは、次のようなアイテムが候補になります。
・シューズケース
・DVDをコミックを入れるストックボックス
・タッパー(食品の保存に使う密閉容器)
シューズケースやCD・DVDケースの場合は、蓋がロックできるもののほうが使いやすいかと思います。
乾燥剤
乾燥剤は必須のアイテムです。ボックスの中に入れて、中の湿度を低くするのに使います。
100円ショップでは、収納コーナーに置かれていることが多いかと思います(店舗によってはカメラ用のものもあります)。
乾燥剤は、湿度を調整するために複数入れることもあります。予備も含めて、多めに買っておきましょう。
湿度計
湿度計(しつどけい)も必須のアイテムです。ボックス内の湿度をはかるのに使います。
100円ショップの湿度計は、かなりばらつきがあります。
お店の中の湿度計を見比べて、なるべく正しそうなものを買いましょう。
ドライボックスを使う手順
ドライボックスを使う手順は次のようになります。
1・ボックスに乾燥剤と湿度計を入れる(機材はまだ入れません)
2・適正な湿度になるように調整する
3・湿度が安定したら機材を入れる
特に重要なのは2の作業になります。順を追って解説していきましょう。
1・ボックスに乾燥剤と湿度計を入れる
まず、ボックスに乾燥剤と湿度計だけを入れます。
このタイミングでは機材はまだ入れません。まずはボックス内が適正湿度になるようにしていきます。
2・目標湿度は40~50%
ボックスに乾燥剤を入れると、少しずつ湿度が下がっていきます(1日~数日ほどかかります)。
このまま「目標湿度40~50%」までいけばいいのですが、密閉状態でないボックスの場合は、おそらく下がりきらないと思います。
その時は、次の対策をとります。
・乾燥剤の量を増やす
外の空気は少しのスキマでもあれば入ってきますので、蓋と蓋の合わせ目など、外気が侵入しそうなところを塞ぎます。
ここで使えるのがマスキングテープです。蓋の合わせ目の上に貼ってしまいましょう。
完璧に密封とまではいきませんが、ノーガードよりも効果が期待できます。
3・湿度が安定したら機材を入れる
湿度が安定したら機材を入れます。
蓋の合わせ目にマスキングテープを貼った人は、はがしてから入れます(機材を入れた後はまた貼ります)。
ふたを開けると外気が入り込むため、一時的に湿度があがります(しばらくすると安定してきます)。
その後は、なるべく湿度の低いところに置き、状況に応じて乾燥剤の量を調整していきます。
40~50%の湿度をキープできるようにしましょう。
まとめ
こんな感じで、100円ショップのアイテムでもドライボックスができます。
ただ、あくまで簡易ドライボックスですので、既製品に比べて外気の影響を受けやすい印象です。乾燥剤だけはメーカー品を買うと幸せになれるかも。

簡易ドライボックスは湿度管理がキモになります。長い目でみれば、既製品のほうがかなりラクだと思います。

特に、長期保存を考えている方やしっかり保存したい場合は既製品を買うか防湿庫を検討するほうが、あんしん&確実かと思います。
