カメラには、機種ごとに説明書があります。
説明書というと、以前は製本されたものが主流でしたが、今は便利なもので、メーカーの公式サイトから各機種のマニュアルをみることができます。
たとえばこちらは、キヤノンの公式サイトからみられるEOS Kiss X10の電子マニュアルです。
PDF形式となっていますが、レイアウトは紙のマニュアルと同じです。PDF形式のファイルが読める環境であれば閲覧することができます。
表示方法をカスタマイズでき、見開き表示、1ページずつの表示など閲覧環境によって、みやすい形式を設定することができます。
拡大してみることができるのは、電子マニュアルの大きな利点です。
このように現在は、紙以外でも説明書を読みやすい時代になりました。
というわけで今回は「あらためて説明書を読んでみよう」と題して、説明書を読む面白さについてお届けします。
説明書は情報の宝庫
カメラの説明書は、おおよそ次のような用途で使われます。
- カメラの購入時に使い方を調べる
- わからない操作や機能がある場合に調べる
そう、「調べる」ために使うことが多いのですね。
が、実はカメラのマニュアルは情報の宝庫です。カメラに少し慣れてきてから読み返すと、非常に興味深く読むことができます。
今回は、キヤノンの公式サイトからみられるEOS Kiss X10の電子マニュアルを例に、説明書の楽しみ方をみていきます。
機能の説明を読んでみる
まずおすすめなのは、自分が知っている機能やよく使う機能について読んでみることです。
読んでみると、意外と知らなかったことがあったり、「なるほど、そういうことか」と気づかされることもあったりします。
たとえばこちらは、Kiss X10の「かんたん撮影」についてのページです。
「カメラまかせ」で撮影できる機能についてですが、読んでみると面白いですね。
かんたん撮影ゾーンでは、「シャッターを押すだけで撮れる」のはなぜかがわかります。
- 各種機能が自動で設定されるから。
- 誤動作による失敗を防ぐため、複雑な撮影機能の設定変更ができないようになっているから。
カメラまかせで撮れる機能は、「初心者向け機能」と思われがちですが、あらためて読んでみると面白い点に気づきます。
そう、このモードは、写真が失敗しにくいようにできているんですね。
シャッターを押すところまで、カメラがおぜん立てしてくれるわけです。いうなれば、設定の模範解答をみせてくれるモードです。
そう考えてみると、このモードの使いどころが増えてきます。
たとえば、あるシーンの撮影が、自分なりの設定ではどうもうまくいかない。そんなときは、一度カメラまかせのモードで撮ってみると、大きなヒントになることがあります。
この方法を使うと、設定以外の部分に問題がある時も気づきやすくなります。
知っておくといいことがあちこちに
つづいては、こちらもカメラまかせのモードの説明ページです。
ここでは使い方のほかに、撮影の知識やテクニックについても触れられています。
冒頭から、非常に興味深い情報が書かれていますね。
シーンによっては、被写体を左右どちらかに配置して、背景もバランス良く入れた方が、奥行きのある写真に仕上がります。
被写体を左右どちらかに配置するのは、よく使われる方法ですが、この項目を読むとさらに理解が深まります。
ただ、被写体を配置するだけでなく、「シーンを考える」「背景もバランスよく入れる」ことで奥行きのある写真を成立させるわけですね。
このように、さらっと読んでしまいがちな項目にも、説明書には「知っておくといいこと」がたくさんちりばめられています。
アドバイスも豊富
説明書には、「うまくいかない場合」の対処法やアドバイスが多く書かれているのもポイントです。
こちらはEOS Kiss X10の「全自動で撮る(シーンインテリジェントオート)」のピント合わせについての項目です。
これを読むと、ピントが合わない時はどうしたらいいのかがわかります。
中でも「明暗差(コントラスト)のある部分にAFフレームを合わせる」は、大きなポイントですね。
ここではピント合わせについてピックアップしてみましたが、説明書にはこのように、そのカメラの性質にあわせた対処法や、ほかのカメラでも使える方法など、役に立つ情報がいろいろと書かれています。
今回の記事で紹介したアイテム
今回の記事で紹介したアイテムは次の通りです。
【CANON EOS Kiss X10】
【キヤノン CANON EOS Kiss X10 電子マニュアル】
