写真は撮ることもたのしいですが、被写体について興味を持つのもたのしいものです。
たとえば撮影時に出会った植物や生き物。
「なんだろう」と疑問を持ったり、「なんだか面白い姿をしているなあ」などと思ったら、ぜひ調べてみましょう。
知らなかったことへのアプローチができ、よりたのしみが広がります。
また、その被写体に興味を持つことで、あらたな撮影対象が増えることもあります。
興味を持ってみよう
たとえば、こちらはトンボ。
トンボは春ごろから秋の終わりごろにかけて、いろいろな種類・姿のものがみられます。
上の写真はオニヤンマです。黄色と黒の模様が特徴的なトンボです。
そして注目すべきはそのサイズ。
オニヤンマは日本最大のトンボで、頭からしっぽの先まで10cm前後あります。が、実際に見ると、その数字以上の大きさにみえてかなり迫力があります。
サイズに注目してみる
先ほどは、日本最大のトンボ・オニヤンマをピックアップしました。といわけで、サイズに注目してトンボをみましょう。
こちらは「ハッチョウトンボ」というトンボです。
日本で最も小さいトンボです。頭からしっぽの先までだいたい2cmぐらい。一円玉の直径と同じぐらいのサイズです。
そんな小さなトンボですが、形だけをみると普通のトンボとほぼ同じ姿をしています。面白いものですね。
ハッチョウトンボは、サイズは小さいですが普通のトンボと同じような行動もします。上の写真は逆立ち。
暑い時期にトンボがよく行う行動です。ハッチョウトンボもこのように逆立ちをします。
行動に注目してみる
上の例では、ハッチョウトンボの逆立ちを紹介しました。というわけで、次は逆立ちに注目してみましょう。
逆立ちはいろいろなトンボが行います。
トンボの逆立ちはオベリスク姿勢とも呼ばれます。この逆立ちは、気温の高い時期によくみられます。体温の調整のために行うといわれています。
こちらはチョウトンボ。
チョウチョのようにひらひらと飛ぶトンボです。こちらも普通のトンボと同じように、暑い時期には逆立ちをします。
チョウトンボの面白いのはその色合い。みる角度や光のむきによっては上の写真のように黒っぽくみえることもあります。
ですが、光がしっかりとあたっている場所でみると……
このように、非常に美しい色合いの羽根をしています。なんとも幻想的な色合いですね。
チョウトンボの羽根は光の当たり方によって、色合いが違ってみえます。非常に観察のしがいがあるトンボです。
ただ、よく飛び回り、一つの場所になかなか落ち着いてくれません。このあたりは、ほかのトンボとは少し違った感じですね。
色や形に注目してみる
上の例ではチョウトンボの羽根を中心に紹介しました。というわけで次は、色や形に注目してみましょう。
トンボの形に注目してみるのも面白いものです。
こちらは木の枝と同じような色をしたトンボ。体がとても細く、動かずにとまっていると、木の枝そっくりにみえます。
また、水辺にいくと、体が糸のように細いトンボに出会うこともあります。
こうして写真に撮ってみると、体が細いだけでなく、手足も糸のように細くて長いことがわかります。
このように興味を持った被写体について調べたり、関心を持ったことをたどっていくといろいろなものに出会えます。
興味をたどっていくおもしろさ
今回はトンボを例に「興味をたどっていく」たのしさについてお届けしました。
興味をたどっていくと、撮影する対象や注目するポイントが増えていき、写真を撮ることがよりたのしくなります。
特に自然のものは時期によって変化があって面白いですよ。ぜひいろいろとたのしんでみてください。