写真の本を読んでいると、時々「ワーキングディスタンス」という言葉が出てきます。
いきなり出てくると、なかなかわかりにくい言葉ですよね。今回は「ワーキングディスタンス」についてのお話です。
「ワーキングディスタンス」とは何か?
ワーキングディスタンスとは、意味自体はとてもシンプルで、レンズの先っぽからモチーフ(被写体)までの距離のことをいいます。
ワーキングは、ウオーキングが変化したものではなく「working」です。
上の写真でしたら、レンズの先っぽからねこまでの距離がワーキングディスタンスです。
ワーキングディスタンス、たとえば
たとえば、マクロレンズAとマクロレンズBでいちごを撮るとしましょう。
それぞれのレンズを使って、画面内のいちごが同じ大きさになるように撮ろうとした場合、
・レンズAでは、いちごにかなり近づいて撮る
・レンズBでは、レンズAよりも離れたところから撮れる
という違いがあったとします。
この場合、レンズBのほうはレンズAより離れて撮れる、つまり、レンズAよりレンズの先っぽといちごとの距離が長いわけですから、レンズAよりも「ワーキングディスタンスが長い」といった使い方をします。
ワーキングディスタンスを「稼げる」
近づきすぎると逃げてしまうような昆虫を撮るときや、少し離れたところにある花を撮るときなどは、ワーキングディスタンスが長いレンズだと有利です。
ワーキングディスタンスが長めにとれることを「ワーキングディスタンスを稼げる」という言い方をする場合もあります。
ここで出した例は
ちなみに、ここで例に出したマクロレンズAとマクロレンズBは「マクロレンズ」であることは同じですが、焦点距離が違うのでこのような違いが出ます。
焦点距離は、レンズに書いてある60mmとか90mmといった数字のことです。
この数字が変わると、画面に写る範囲が変わるだけでなく、今回お話したワーキングディスタンスも変わってくるのでございます。
まとめ
・レンズの先っぽから被写体までの距離をワーキングディスタンスといいます。
・ワーキングディスタンスが長い、短い、稼げるといった使い方をします。
・ワーキングディスタンスが長いレンズのほうが、有利に撮れるシーンもあります。
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