今回は、小物や雑貨の撮影に便利な「ひっつき虫」の使い方をお届けします。
「ひっつき虫」は文房具で有名なコクヨが販売しているソフト粘着剤です。被写体を好きな角度で固定するときに便利なアイテムです。
というわけで、実際に「ひっつき虫」を利用した撮影をもとに、その使い方をお届けします。
「ひっつき虫」を使ってみよう
ひっつき虫は、ちぎって使うアイテムです。全部で5シート入っていて、それぞれにちぎりやすいようにくぼみが入っています。1つのくぼみ(山)のサイズは12×8mmほど。厚さは2mmほどあります。
1シートあたり55山あり、それが5シートあるので、かなり長く使えます。
好きな量だけちぎります
ひっつき虫は好きな量だけちぎって使います。ちぎったあとは、練りゴム(練り消しゴム)のように練って、好きな形に整えます。
ひっつき虫は「ソフト粘着剤」ですが、触ったり練ったりしていても手がべたべたしないのが面白いところ。非常にユニークなアイテムです。
アイテムを固定する
今回はカメラのメモリーカードを立てて撮ってみます。
メモリーカードの背面にひっつき虫を軽く押し当てます。それだけでメモリーカードにぴたっとくっつきます。
写真のような状態にすると、ひっつき虫が支えになり、メモリーカードが立ちます。ひっつき虫はやわらかいので、いったん固定したあとでも角度を自由に変えられます。
このままでも撮影が可能ですが、地面でも固定するとより安定感が増します。やり方はかんたんで、ひっつき虫を上から軽く押さえるだけ。これで地面にも固定されます。
今回の撮影では、表面がわりとすべりやすい紙を下にひいていますが、これだけでメモリーカードが全くすべることなく固定することができます。
撮影してみよう
こちらは先ほどのセッティングで撮影してみたもの。すこし変わった角度で立たせてみましたが、しっかりと固定できています。
固定したあとは、その状態をキープし続けてくれるので、時間をかけて撮ることもできますよ。
今回の撮影では、ひっつき虫で「メモリーカードの背面」と「地面」に固定しました。
はがすときは、ゆっくりはがしていくだけでOK。ひっつき虫は素材を痛めにくいのも特長で、きれいにはがれます。
今回、下にひいた紙は表面が強くないものでしたが、表面にダメージを与えることなくはがすことができました。
この紙は、粘着力の弱いマスキングテープを使っても表面が破れてしまうのですが、ひっつき虫なら安心です。
ひっつき虫を使用する際の注意点
ひっつき虫はいろいろな場面で使えますが、パッケージの裏面をみると
木や紙のような吸い込みのあるものに使うと、シミが残る場合があります
といったことが書かれています。
わたしたちが使用した範囲では、紙・木材ともにちょっとした撮影に使うぐらいの時間なら大丈夫な感じ(使った紙は主にコピー用紙・画用紙を、木材は100円ショップで買った木材ボードです)。
が、「ちぎったひっつき虫」を木材のボード上に数か月間置きっぱなしにしておいたものについては、見事にシミができていました。ひっつき虫と素材との相性もあるかもしれませんが、「吸い込みのある素材」への使用は注意が必要です。
まとめ
今回は、実際の撮影例をもとに「ひっつき虫」の使い方をお届けしました。ひっつき虫は「1シート55山で5シート入り」なのもうれしいところ。
持っておくと本当に便利なアイテムですよ。
こちらの記事ではひっつき虫を使った撮影例を紹介しています。