写真にはユニークな撮り方がいろいろとあります。今回はその中から、画面内にフレームをつくる方法をお届けします。
画面内にフレームをつくるとは
画面の中に額縁のような枠(わく)をつくることを、「画面内にフレームをつくる」といいます。
枠の中にある部分が、額に入れられた写真のように際立ってみえる効果があります。また、写真に重層的な雰囲気を出せるのもユニークなところです。
額縁効果、フレーム効果と呼ばれることもあります。
フレームのかたち
額縁というと、長方形や正方形のイメージが強いで方も多いかと思います。
が、画面内のフレームに使う場合は、四角形でなくても構いません。上の写真のように
- 写真内に囲まれた部分をつくる
- 囲まれた部分に何らかの光景や被写体が入っている
ことができれば、どのような形でも成り立ちます。
上の写真でしたら、フレームの中の部分が手前とは別世界のような空気があります。
フレームなしで普通に撮るよりも、ユニークで面白い雰囲気になるのがこの撮り方の特長です。
重層的な雰囲気
画面内にフレームをつくると、写真が重層的な雰囲気になります。
手前にあるものと奥にあるものがわかりやすくなり、奥行きの感じられる写真になります。
フレームは、上の写真のように断ち切り(端が写真の外にある)になっても問題ありません。囲まれているようにみえていればOKです。
フレームの中にフレームをつくる
フレームのつくり方には様々なアプローチがあります。
たとえば次の写真は、フレームの中にフレームをつくった例です。
ミラーの中に枠があり、そのまた奥に枠があります。何やら不思議な感覚になりますね。
また、この写真のユニークなところは、ミラー自体は平面に近い形ということです。
その中に写っている光景に奥行きがあるので、「平面に近いのに奥行きがある」という面白い効果を出しています。
こうした構図は映画でもよくつかわれています。映画の構図を知るのも面白いですよ。
いろいろなフレームを探してみよう
この方法は、画面内に囲まれている部分をつくるのがポイントです。
「これはフレーム効果になるんだろうか?」「厳密にいえば額縁効果ではないかも……」など気にする必要はありません。
難しく考えるよりもいろいろとチャレンジしてみたほうが、ユニークな写真が撮れます。
こちらは通路の出口をフレームに見立ててみた写真です。
画面内に枠で囲まれた部分をつくると、その部分が際立ってみえます。写真の焦点をつくりたいときにも有用な方法です。
こちらは、奥の扉をそれ以外の風景が囲んでいると考えると、とてもユニークな写真です。
奥の扉以外の部分がフレームになっているわけですね。このように考え方次第で、様々なものをフレームにすることができます。
遠近(奥行き)があるシーンで画面内にフレームをつくると、とても面白い雰囲気になります。
向こうをみているような感じや、臨場感が出ます。
写真の構図については、専門書で学ぶのもたのしいですよ。
まとめ
今回は画面内にフレームをつくる方法についてお届けしました。写真の中に額縁があるようになって 面白い雰囲気が出せます。
フレームをつくるときは、できるだけその場にあるものを利用したほうが自然な雰囲気になります。自分で用意した枠を使うよりも、画面になじんで見栄えがします。
ぜひいろいろチャレンジしてみてください。