テーブルでの撮影や小物撮影の機会が多い方はミニ三脚があると便利です。
ミニ三脚とはその名の通り、小型の三脚です。
ミニ三脚を使うメリットはいろいろありますが、特に大きなポイントは
- 手持ち撮影よりも、ブレにくくなる
- 同じ位置からのショットを何度でも撮れる
といった点。マクロ撮影やクローズアップ撮影にもむいています。
というわけで今回は、「ミニ三脚ってどんな三脚?」と題して、ミニ三脚の面白さや魅力をお届けします。
小型だからこそのメリット
ミニ三脚は、本体のサイズがかなり小さいのが特長です。
画像は、「はれときどきカメラ」が所有しているSLIKのミニ三脚「MINI PRO DQ」。立てると、いちばん低い状態で高さ約181mm、最高でも226mmという超小型の三脚です。
たたむと、500mmリットルのペットボトルと同じぐらいになります。画像は一般的なペンと比較したところ。とても小さな三脚です。
ミニ三脚はメーカーによってサイズやデザインに差異がありますが、基本コンセプトはほぼ同じで
- 卓上撮影や小物撮影に強い
- ローポジション、ローアングル撮影に強い
アイテムとして設計されています。
ミニ三脚は、小型だからこそのメリットがいろいろとあります。
卓上撮影や小物撮影に強い
卓上撮影の場合、ミニ三脚はテーブルに直接置いて撮影ができるので、とても便利です。
一般的な三脚と違い、被写体がテーブルのどの位置にあっても接近しやすく、設置スペースもわずかですむので、気軽に卓上撮影をすることができます。
また、本体が小さく軽いので持ち運びも簡単です(ちなみに画像のミニ三脚は、350グラムほどです)。
低い位置からの撮影に強い
ミニ三脚は卓上撮影や小物撮影のほか、低い位置(ローポジション)からの撮影や、低い視点から見上げるように撮る(ローアングル撮影)にも強いのが特長です。
ローポジションやローアングルからの撮影は、バリアングルやチルト式液晶を使ったり、撮影者が腹ばいになって撮るといった方法でもできますが、ミニ三脚を使うと
- カメラを固定して撮影ができる
- 無理な姿勢を取らずに撮影ができる
といったメリットがあり、とても便利です。
雲台の形式に注意しよう
ミニ三脚はカメラの角度を変えられるようになっています。主に「雲台(うんだい)」というパーツがそれを担っています。
ミニ三脚を選ぶときは、雲台の形式に注意が必要です。
自由雲台
「自由雲台」はサイドのねじを緩めると、カメラの角度を自由に変えることができるものです。
可動部分のパーツがボール状になっているので、非常に自由度の高いセッティングができます。また、根元(三脚との接続部)のところで回転できるので、水平方向にもバッチリ対応しています。
カメラを縦にしての撮影もできます。
2WAY雲台
2WAY雲台は、カメラを上下にむける、左右に回転させることができます。が、カメラを縦にしたり、カメラ自体の角度を変えて撮影することはできません。
ネジの数も自由雲台と変わります。上下に動かす用のネジ、左右に回転させる用のネジがそれぞれあります。
そのかわり、自由雲台のものに比べると価格が安めなので、カメラを傾けて撮る機会がないのなら、このタイプのものがお値打ちです。
3WAY雲台
3WAY雲台は、上下方向・左右回転・水平調整ができるタイプのものです。カメラを縦位置にするなど、カメラ自体の角度も変えることができます。
それぞれの操作は独立しており、ネジもそれぞれについています。
自由雲台に比べると操作の手間はかかりますが、その分、1つ1つ確実に調整ができるので、微調整を必要とするセッティングには非常に便利です。
ミニ三脚を選ぶときは「耐荷重」を要チェック
ミニ三脚を選ぶときは必ず「耐荷重(または最大耐荷重)」の項目に目を通すようにしましょう。
耐荷重とは「その三脚がどれだけの重さのものを支えられるのか」の目安です。重さは、使用するレンズ・バッテリー・メモリーカードなど、すべて込みで考えます。
目安の重量をオーバーしている場合は、使えないものと考えます。
また、耐荷重はあくまで目安なので、その重さの範囲内なら絶対に大丈夫という保証ではありません。そのため、耐荷重はできるだけ余裕があるほうが安心です。
ミニ三脚での注意点
ミニ三脚は、普通の三脚に比べて脚が短く、スタンスもせまくなりがちなので、耐荷重の範囲内でも、カメラの角度を変えるときは注意が必要です。
気をつけるポイントとしては「重心」です。一方向が極端に重くなりそうな時は、脚の角度を調整して、重さが分散するようにします。
この点に気をつけるだけでも安定感がずいぶんと変わります。
つまり、
- 耐荷重は目安と考えて、できるだけ余裕があるほうが安心
- カメラの角度を変えるときは、重心に注意して脚の位置を決める
という点に要注意ということですね。
今回の記事で紹介したアイテム
今回の記事で紹介したアイテムは次の通りです。
【自由雲台】
【2WAY雲台】
【3WAY雲台】
「雲台はどれがいいのかわからない」という方は、自由度の高いセッティングができる「自由雲台」または「3WAY雲台」のものを選んでおくと安心かと思います。