ここ数年でデジタル一眼やレンズの価格がずいぶんと高くなりました。
どのメーカーのラインナップも高価格な商品がラインナップの中心となり、「ちょっと買ってみようかな?」などと軽い気持ちで買うには厳しい価格のものばかりになってきました。
各メーカーともヘビーユーザー重視の戦略に変わったのでしょう。
時代もありますから仕方ないこととはいえ、低価格帯のカメラ・レンズをたのしんできたユーザーとしては、現行品のラインナップをみるたびに非常にさびしい気持ちになります。
さて今回は「デジタル一眼の将来はこの道しかなかったのだろうか」ということについて考えていきます。
差があるはずなのに
今は、ひと昔前と比べてスマホのカメラがずいぶんと進化しました。
パソコンやスマホの画面で見るのに十分なレベルの写真が撮れるようになり、大きくプリントをするのでなければ、デジタル一眼との差も感じにくくなってきました。
それどころか
- スマホで撮った写真のほうがキレイ
と感じている人も、実は少なくないのではと思います。
というのも、デジタル一眼は「キレイにみえる写真」を撮るのに、いくつかハードルがあるからです。
デジタル一眼のハードル
はじめてデジタル一眼を使う時に、多くの方が戸惑うのが「いろいろできるみたいけれど、どのモードで撮ったらいいのかわからない」という点かと思います。
そこでとりあえず「オート」で撮ってみたりするわけですが、次のように感じた人も少なくないかと思います。
- あれ、デジタル一眼ってキレイな写真が撮れるかと思ってたけれど、なんだか普通の写り……。
- いわれてみれば、くっきり写っているような気もするけれど、なんだか思ってたのと違うなあ……。
いわゆる「拍子抜け」という感覚ですね。
私自身も、最初に撮ったときは「へ、これ、確かにコンデジよりもクリアにみえるけれど、期待していたのと違うなあ」という印象を持ちました。
もっと一発で「キレイ!」とか「すごい!」と思える写真が撮れると思っていたのですね。
また、何もしなくても、かっこよくボケてくれると思っていたので、「期待していたものと違ったな……」というのが正直なところでした。
今思えば「何も知らなかったからこそ」の感想ではあるのですが、よく考えてみると、実はこの点は大変重要なものだったと思います。
というのも、デジタル一眼をはじめて触る私が「オートに求めていたもの」がこの感想に詰まっていたと思うからです。
次回に続きます。