デジタル一眼にはぼかすたのしみがあります。
ついつい何でもぼかしたくなってしまいますが、今回は「ぼかす?ぼかさない?」をテーマにF値の決め方について考えていきたいと思います。
ぼかすと主役がはっきりする
写真はノゲイトウです。背の高いものを主役と考えてピントをあわせました。それにより、まわりがボケて主役が際立っています。
また、この写真では背景にも注目です。
背景がライトグリーンっぽい感じになっていますが、これは葉っぱや草の色です。ぼかすことによって、ライトグリーンのバックになっています。
どう撮るかによってもボケ方が変わります
同じレンズで同じF値でも撮り方によってボケ方が変わります。
たとえば、このちっともかわいくないオブジェ。
正面から撮ると、上のような感じになります。目にピントをあわせていますが、ピントは面に合うため、顔全体もはっきりみえます。
オブジェと背景との距離も近いため、さほどボケを感じられません。
次は角度を変えてみます。
あいかわらずかわいくないオブジェですが、手前の目とは、面が違う部分がボケているのがわかると思います。背景も最初の写真に比べると、ずいぶんとボケています。
上の2枚の写真は、同じレンズで同じF値で撮っています。
ぼかしやすいレンズ、ぼかしやすいと言われるF値でも、撮る状況によってボケ方が変わってきます。
どこまでぼかすか
どこまでぼかすかも1つの考えどころです。
たとえば、この写真では悪そうな人が銃を向けられて、たじろいでいます。
「ひっ、お、俺じゃねえよ」といった感じでたじろいでいる、そんなシーンをイメージして撮ったものです。
この写真、手前の人物はぼけていますが、銃まで完全にぼかしてしまうと、この悪そうな人が何にたじろいでいるのか分からなくなってしまいます。
このように、コンセプトにあわせてぼかし方を考えるのも写真の面白いところです。
この写真では、主役を中心に、まわりの花が分かる程度にぼかしています。花の並びがおもしろかったので、それを出したかったためです。
次回につづきます
デジタル一眼を買うと、ついついぼかしたくなりますが、ぼかし方を考えるとより写真を撮るのがたのしくなります。この項目、次回につづきます。
参考リンク 明るいレンズとF値のカンケイ