今回は被写体を「同じ目の高さで撮る」ことについてみていきます。同じものを撮るのでも、目の高さが変わるだけで印象がガラッと変わります。
同じ目の高さで撮る
親近感
被写体と同じ目の高さで撮ると、親近感がわいて見えやすくなります。
また、画面いっぱいに大きく撮るようにすると、被写体との距離がより近く感じられるようになります。
表情にもよりますが、動物の場合は、人馴れしているように見えることもあります。
ちなみに別の角度から撮ったものがこちら。表情もありますが、上の写真ほどの親近感はなく、少し距離のある感じにみえます。
動物を同じ目の高さで撮ると、親近感がわいて見えるほか、表情によっては「擬人化」して見えることがあります。
人間のようにしゃべったり、行動しそうな雰囲気に見えることがあります。
臨場感
ふだんは見おろすような位置にあるものも、同じ目の高さで撮ると、臨場感が出やすくなります。
ふだんの視点では味わえない、生き生きとした感じやダイナミックさを出すことができます。
また、視点が下がることにより、画面に「奥行き」が出るのも特長です。
同じ世界
昆虫と同じ目の高さから撮ると、その世界に迷い込んだかのような感覚になります。
「昆虫の目から見た世界」のような雰囲気になり、非日常の世界をたのしむことができます。昆虫のまわりに植物が入っていると、よりその雰囲気が増します。
「昆虫と同じ目の高さで撮る」のは、クローズアップ撮影でもよく使われる方法です。
こうした撮影では昆虫を大きく写すことが多いため、肉眼で見るのとはまた違った世界を味わうことができます。
地面にいるねこでも、地面と背景を入れると「ねこの目で見た世界」のような雰囲気になります。
こうしたシーンではあまりクローズアップせずに、ねこと多少の距離をおいたほうがそれらしく見えます。
こちらを向いている
生き物や顔のあるオブジェでは、こちらを向いているようにして撮ると面白い雰囲気が出ます。
こちらは今にも話しかけてきそうな感じのオブジェクト。
同じ目の高さであるのが大きなポイントで、目がこちら(に近い位置)を向いていることで、より親近感を際立たせています。
こちらもどこか人間のような雰囲気があります。こうしたシーンでは、「目が前についている(または前についているように見える)動物」の場合は特に人間に近い印象を受けやすくなります。
おしまいに
今回は「同じ目の高さで撮る」効果や考え方についてでした。
同じものを撮るのでも、目の高さが変わるだけで印象がガラッと変わります。よかったら参考にしてみてくださいね。