今回は写真を撮るたのしさを思い出させてくれる1冊、「お散歩写真概論」という本を紹介します。
これまでにこのサイトでも何度か取り上げていますが、非常におもしろい本ですので、まさにおすすめの1冊です。
というわけで、今回は「お散歩写真概論」を紹介します。
お散歩写真概論
さて、この本、表紙の画像をみると、昨今の写真関連の書籍とはずいぶんと違ったテイストになっています。ちょっぴりレトロで古い感じの印象を受けます。
それこそ「フィルムカメラ全盛のころに出版された本」といっても、それほど違和感のないつくりになっています。
……が、この本、発行は2012年なんですね。今から10年ちょっと前の本です。
フィルムカメラ全盛の時代どころか、デジタル一眼はもちろん、スマホも普通にあったころの本なんですね。
デジタル一眼でいえば、オリンパスのOM-D EM-5やNikonのD800などが出たあたりの年でもあります。
そう、当時でもこの「お散歩写真概論」の表紙は「古いなあ」と感じさせるテイストだったのですね。もちろん中身も同じようなテイストの写真がそろっています。
……が、これらの写真は「レトロ風に撮ろう」などと狙ったものではなく、「普通に撮ったらこうなった」という写真ばかりなのですね。
気楽に撮るからたのしい
「お散歩写真概論」の冒頭には、お散歩写真をたのしむためのちょっとしたルールが記載されています。
その名も「お散歩写真五か条」。
「むずかしく考えずにたのしく撮る」ための5つの心がけが書かれています。
これが非常によくできていて、読んでいると「あ、写真ってこんなに気楽に撮っていいんだ」と思わせてくれる内容になっています。
大事なのは技術以前
この五か条の解説の中には、「大事なのは技術以前」というすばらしいフレーズが書かれています。
「技術を使おうとして、カメラに使われないように」といったことが書かれています(くわしい内容を知りたい方はぜひ本を読んでみてください)。
これは私たちが特にいいなと思う箇所で、カメラの機能が多様化して「できること」が増えるほど大事にしたい考え方だなあと思います。
また、お散歩写真を撮る際には「フラットな目で物事をみてみよう」といったことも書かれています。
まちの魅力はガイドブックなどに掲載された情報だけでない――そういった情報に引っ張られるのではなく、フラットな目でまちあるきをしてみよう、そこで自分の目に映ったものを大切にしよう――。
などなど、これこそが「散歩の醍醐味」といったことが書かれています。
そこで興味を持ったこと、面白いなと思ったことを撮るのが、お散歩写真のたのしみというわけですね。
次回に続きます。
記事で紹介した書籍
今回の記事で紹介した書籍は次の通りです。
【お散歩写真概論】
紙の本だけでなく、電子書籍版もあります。おすすめですよ。