三脚には「雲台」と呼ばれるパーツがあります。カメラを接続する台座部分のことですね。
雲台は、大きく分けて「3WAY雲台」「自由雲台」の2種類があります。
今回は3WAY雲台のしくみと使い方についてお届けします。
3WAY雲台のしくみ
3WAY雲台は、カメラの向きを3つのネジ(またはレバー)で調整するタイプの雲台です。
廉価パーツを使えば低コストで製作できるため、安価な三脚にもよく使われている雲台です。
3WAY雲台の使い方
ここでは、Velbon EX-440Nの3WAY雲台を例にしくみをみていきましょう。
上の画像で、番号のついている部分が次の動きに対応しています。
- 1をひねると、カメラを上下に動かせるようになる
- 2をゆるめると、カメラの傾きを変えられるようになる
- 3をゆるめると、カメラを水平方向に動かせるようになる
それぞれに受け持ちがあるわけですね。
ですので、カメラの位置を決める時は、1つずつ操作をする必要があります。
たとえば「カメラを縦にして、下に向けたい」時は
- 2をゆるめてカメラを縦方向にして固定
- 1をひねってカメラを下にむけて固定
といった操作をします。
自由雲台との違い
ちなみに自由雲台は、ネジをゆるめるとカメラが全方向に動かせるようになります。
タイプによっては、水平方向が別ネジのものもありますが、ほぼダイレクトに全方向にカメラを向けることができます。
多少慣れが必要になりますが、3WAY雲台と比べるとスピーディーにカメラの位置を決めることができます。
3WAY雲台のメリット・デメリット
操作のしやすさ
3WAY雲台の大きなメリットは「カメラの位置が決めやすい」点です。
「上下」「傾き」「水平方向」を1つ1つ固定しながら作業できるので、カメラの位置決めが非常に簡単です。
基本的にネジ(またはレバー)をゆるめたところしか動かないので、たとえば
- 他は固定したまま、カメラの傾きだけを変えたい
- カメラの高さを固定したまま、水平方向に動かしたい
といった操作も簡単にできます。
それに対し、自由雲台はネジをゆるめると全方向に動いてしまうので、こうした操作は不得手です。
買う前に確認しておくといいこと
3WAY雲台は、自由雲台に比べて「大型になりやすい」という点があります。
自由雲台はこのようにコンパクトですが・・・
3WAY雲台は、ネジや可動部分のパーツ数が多いため、全体にゴテッとしています。
また、レバー(パン棒)もついているため、少々スペースをとります。
全体のサイズが絶望的に大きいというわけではありませんが、レバー(パン棒)はけっこうかさばります。
購入前にサイズを確認しておくと安心です。
固定式と着脱式
三脚には、雲台を取り外せるものとそうでないものがあります。
取り外しができるものは、雲台を好きなものに交換できるというメリットがあります。・・・が、全体的に高価です。
安い三脚は、雲台が取り外せないものがほとんどです。三脚の価格は「頑丈さや安定感」だけでなく、こうした点でも違いがあるというわけですね。
まとめ
今回は3WAY雲台のしくみと使い方についてでした。ネジやレバーがそれぞれの方向に対応しているのが、3WAY雲台ということですね。
ちなみに、今回の紹介に使ったのはこの三脚です。
Velbonの入門用三脚「EX-440N」です。入門用ですが、かなり使えます。
三脚選びを考えている方がいましたら、よかったら参考にしてみてくださいね。
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