写真は平面ですが「奥行き」を意識して撮ると面白い雰囲気になります。
その中でも最もやりやすいのが「奥行きのある場所」で撮る方法です。
奥行きのある場所
写真における「奥行き」を考える時は、まず「手前」と「奥」がある場所を探します。
その差が分かりやすいほど「奥行き」が感じられやすくなります。
こちらの写真は手前にねこがいます。その奥には道が続いており、さらに位置が低くなっているため、より「奥に続いている」ことがわかります。
また、手前のねこにピントが合っており、その前後がボケていることも、距離感をイメージさせる要素になっています。
このように「手前」と「奥」の差が分かりやすいと、「奥行き」が感じられやすくなります。
こちらも「手前」と「奥」が分かりやすい写真になっています。
奥に向かって小さくなっていく様子に加えて、柱や段(縦や横)のラインがより奥行きを感じさせる要素になっています。
こうした「ライン」がある場所は、視覚的に「手前」と「奥」の差が分かりやすくなります。
こちらの写真も、ラインがあることによって「手前」と「奥」の差が分かりやすい構図になっています。
「奥行き」は「遠近感」と言い換えることもできます。画面内に「近く」と「遠く」を作ることによって、「平面だけど向こうに続く」風景をつくります。
カメラを縦にして撮る
カメラを縦にして撮ると、画面内の縦方向の情報量を増やすことができます。
画面に「奥行き」を出す時は、「手前」と「奥」をつくります。
そして、「いちばん手前」「中くらいの距離」「さらに向こう」という段階がつくと、より奥行きが分かりやすい画面になります(「前景・中景・後景」といいます)。
カメラを縦にすると、これらの情報を入れやすくなり、奥行きに合わせてスケール感も演出しやすくなります。
要素の少ないパターン
要素が少なくても、画面上に「手前」と「奥」を作ることができます。
こちらの写真は、手前のビンが大きく写っており、背景はぼんやりとかすんで遠くにあることが分かります。
そう、背景がはっきり写っていなくても、「手前」と「奥」が分かりやすければ「奥行き」があるように見えるのですね。
先ほどの「前景」「中景」「後景」でいえば、前景のみをはっきりと写したケースです。
こちらは「雲」が奥行きを演出しているパターンです。雲が建物の後ろから手前に広がっていることにより、距離感が出ています。
雲の出方にもよりますが、雲を使って奥行きを出すのも1つの方法です。
こちらは地面を撮ったものですが、葉っぱや左側のラインによって「奥行き」を感じさせる画面になっています。
このように、画面内の「要素の数」が少なくても、「奥行きを感じさせる要素」が入っていれば、奥行きを感じさせる写真になる可能性が高くなります。
おしまいに
今回は「写真における奥行き」についてでした。写真は平面ですが、奥行きをつけることによって、面白い雰囲気になります。
よかったら参考にしてみてくださいね。