カメラを選ぶときにぜひ知っておきたいことに「ファインダー倍率」があります。これは「ファインダー視野率」とセットで知っておくと便利です。
ファインダー倍率とは何か
ファインダーをのぞいてみえる画面の様子が、肉眼でみたときと比べてどのぐらいの大きさに見えるかを表したものを、ファインダー倍率といいます。
ファインダー倍率が1倍なら、肉眼でみたときと同じサイズになります(一般に50mmレンズ使用時を基準に測定されます)。
ファインダー倍率が高いほどファインダー像が大きく見えて、使いやすくなります。
入門機は倍率が低め
ファインダー倍率は、クラスによって差があります。
一般に、入門機のファインダー倍率は低めで、中級機・フルサイズ機のファインダー倍率は高めです。
ファインダー倍率は、35mm判換算をして比較する
ファインダー倍率は、35mm判換算をして比較します。
フルサイズ機以外の機種は次のような計算をします。
1・APS-C機は1.5で割る(キャノンの場合は1.6)
2・フォーサーズ機は2で割る
3・Nikon 1(ニコンのミラーレス一眼)の1型センサーは2.7で割る
ファインダー倍率は、こうして出た数字を使って比較します。
実際に比較してみよう
たとえば
【A】フルサイズでファインダー倍率が0.7倍
【B】APS-Cサイズでファインダー倍率が0.94倍
の比較をしてみましょう。
この数字だけをみると、APS-Cサイズのほうが大きく見えそうですが、実際は逆になります。
では、実際に計算してみましょう。
1・【B】はAPS-C機なので、ファインダー倍率を1.5で割ります
2・この場合は0.94倍ですから、これを1.5で割ります。
3・計算すると0.94÷1.5で0.62666・・・、約0.63になります。
4・「0.63倍」これが35mm換算をした【B】のファインダー倍率です。
このように計算します。
約0.63倍ですから、【A】のファインダー倍率0.7倍よりも低い数字ですね。
つまり、【A】のほうがファインダー像が大きく見えるということです。
特に注釈がなければ換算でOK
フルサイズ以外の機種で特に注釈がない場合は、こうして計算する必要があります。
注釈が入る場合は、(フルサイズで~倍相当)(35mm判換算で~倍相当)などの表記が入ります。
まとめ
こうして計算してみると、撮像素子のサイズが違うカメラ同士でも、ファインダー倍率が簡単に比較ができます。
ぜひカメラ選びの参考にしてみてくださいね。