前回の記事では【「オートで撮る」の可能性】と題して、カメラのオートモードについての考察をお届けしました。
今回はその続きです。
オートモードは誰のための機能なのか
今回の連載ではデジタル一眼の「オートで撮る」をテーマにお届けしています。
ここで、そもそもデジタル一眼の「オートで撮る(オートモード)」は、誰のため・何のための機能なのかを考えてみましょう。
「オートで撮る」は、カメラが「その場にあわせた最適な設定」をしてくれる機能です。そのため、ユーザーはシャッターを押すだけでOK。
いわゆる「難しい操作をしなくても、かんたんに写真が撮れますよ」という機能です。
初心者の方にとって
「シャッターを押すだけで写真が撮れる」ということから、まずターゲットとなるのは初心者の方でしょう。
たとえばデジタル一眼を買ったばかりで
- どのモードで撮ったらいいのかよくわからない
- デジタル一眼の設定(何をどうしたらいいのか)がよくわからない
- とりあえず撮ってみたい
といった方は、まずはオートモードで撮ってみることが多いでしょう。
また、初心者の方の中には「説明書を読んだけれど、なんだかややこしいな」と思い、デジタル一眼の購入以来、ずっとオートモードで撮り続けている方もいるでしょう。
設定をしなくても撮れる「かんたんさ」――これは初心者の方にとって大きなポイントでしょう。
経験者の方にとって
「オートで撮る(オートモード)」は、初心者以外の方でも使うことがあります。
たとえば、デジタル一眼の経験者の方が試し撮りをするようなケース。
「このカメラはどんな使い心地なのだろう」と、とりあえずオートで撮ってみる――といった感じの使い方ですね。
そのカメラの性質を知るために、あるいはエンジンのテイストを知るために、まずはオートで……というわけですね。
また、単に記録目的などの用途で手っ取り早く撮りたい時にもオートモードを使うことがあります。「特にキレイじゃなくても、何が写っているかわかればいい」というような時ですね。
わざわざ設定をしなくてもシャッターを押すだけで撮れるので、非常にスピーディーです。
そのほか、大きな失敗を避けたい時にもオートモードを使うことがあります。たとえば自分の設定に確信が持てない時などですね。
こうした場合は、オートモードで何枚か撮っておくと、もしもの場合の保険になります。
そう、経験者の方にとってもオートモードの
- 設定をしなくても撮れる「かんたんさ」
- カメラが最適と判断した設定をしてくれる
といった性質が役立つことがあるのですね。
次回に続きます。