前回の記事では「新しいもの、流行のものとのつきあい方」と題して、それらを自分のスタイルとどう照らし合わせるか、どう向き合っていくかについてお届けしました。
今回はその続きです。
軸足をどうするか
前回の記事では、「新しいもの」や「流行っているもの」との向き合い方を書いてきました。
が、「新しいもの」や「流行っているもの」はなんといっても魅力的です。
「今、自分が持っているもの」を大切にしようと思っても、「新しいもの」や「流行っているもの」を前にすると、それがみえなくなってしまうことがあります。
また、中には「今、自分が持っているものがわからない」「自分のよさがわからない」という方もいるでしょう。
そんなときは、次のように考えてみましょう。
目標とする写真を心に決める
自分の軸足が定まらない、あるいは揺らいでいると感じるときは、「自分が最終的に目指すのはどんな写真か」を考えてみます。
たとえば
- この写真集にあるような写真を撮れるようになりたい
- この写真家が撮る写真が好き。自分もこんな写真を撮りたい
など、自分の目指すところを決めてしまいます。
中には、好きな写真が多すぎて「あれもいい、これもいい」と目移りしてしまう方もいるかと思いますが、できるだけ数を絞って、多くとも3つにおさまるようにします。
そう、これが「軸足」になるわけですね。
「新しいもの」を取り入れるときは、この「軸足」と照らし合わせます。そこで、方向性があまりに合わないようであれば、無理に取り入れる必要はないと考えます。
逆に「目標に近づけそう」というものであれば、取り入れることを検討します。
「新しいもの」に出会ったときは、このように考えると「取り入れるべきかどうか」の判断がしやすくなります。
目指すのは「一時期の〇〇」でもOK
目標を決める際に、「写真家」を基準にすると、次のようなケースもあるかと思います。
- この写真家の昔の写真は本当に好き
- でも、今はこの写真家のスタイルが変わってしまい、今の写真は好きではない
こうしたことは、創作に関連するジャンルではよくあります。
たとえば
- マイナーだった頃のほうが作品に熱量があった
- メジャーになってきたらとたんにつまらなくなった
なんて声は、めずらしくありません。
ですが、仮に「今の作品はいまいちだなあ」「近年は心に響かなくなった」と感じていたとしても、よかった時代を否定する必要はありません。
ですので、こうした場合は目標を
とすれば、よいわけですね。
「写真は残るもの」ですから、過去を目標にしてもOKというわけですね。
まとめ
前回・今回と「新しいもの、流行のものとのつきあい方」をテーマに、自分のスタイルについての考え方のヒントをお届けしました。
軸足が定まると、「新しいもの」「流行のもの」との距離感もみえてきますよ。よかったら参考にしてみてください。