前回の記事では「ゆらいでしまう原因」と題して、「情報が多い中にいると、なぜ心が揺らいでしまうのか」についてお届けしました。
今回はその続きです。
前回の記事では
前回の記事では、「なぜ心が揺らぐのか」の原因をピックアップしました。
そして、その揺らぎの解決する方法として、視点を変えて、食べ物を例にして考えるところまでお話をしました。前回の記事では次のような例を挙げました。
食べ物を例にして考える
これから食べるものを決める際に、「食べたいものをズバッと決められる人」と「そうでない人」がいます。
この2人が特に時間の制限はなく、いろいろな食べ物があるゾーンで、お昼に食べるものを探しているとしましょう。そのゾーンにある食べ物は、どれもおいしそうなものばかりです。
こうした状況になると、2人の違いがよく出ます。
「ズバッと決められる人」は、たとえば
- どれもおいしそうだけど、今日はラーメンを食べたい気分だから、ラーメンを食べよう!
といった感じで、さほど迷うことなく、食べたいものを決めます。
それに対し、「なかなか決められない人」はたとえば
- あれもおいしそうだし、これもおいしそうだし、どうしよう……。
といった感じで、いろいろ考えてしまったりします。
日常生活でもよくありそうなケースですね。
――といった例を、前回の記事では挙げました。今回はその続きです。
2人の違いは何?
上で挙げた2人の感覚の違いについて、少しつっこんで考えていきましょう。
例として取り上げた「食べたいものをズバッと決められる人」と「そうでない人」。
――ここで重要なのは、2人とも同じ状況(いろいろな食べ物があるゾーン)にいるということです。
つまり
- 2人のまわりには、同じ種類の食べ物(メニュー)があり、2人は何を選んでもよい
- 2人のまわりにあるのは、どれもおいしそうな食べ物(メニュー)であり、2人は何を選んでもよい
状況なわけです。
つまり、「ズバッと決められる人」のまわりにも、ラーメン以外にもおいしそうなものがあったわけですね。
そう、情報にでいうなら、2人とも「おいしそうに思える情報たち」に囲まれている、同じ状況だったわけですね。
ズバッと決められる人
が、「ズバッと決められる人」は、「よし、ラーメンだ!」と食べるものをズバッと決めました。
――なぜ決められたのでしょう。
答えはかんたんですね。そう、この人の中には、「今日はラーメンを食べたい気分だ」という具体的な思いがあったからです。
決められない人
それに対し、「決められない人」は、どれもおいしそうだし……と目移りをしてしまい、なかなか決められませんでした。
「ズバッと決められる人」と同じ状況にいるのに、なぜこの人はなかなか決められなかったのでしょう。
そう、「決められない人」は
- おいしそうなものを食べたい
- でも、「どうしてもこれを食べたい!」「これじゃなきゃいけない」という具体的なものはなかった
からです。
もう少しわかりやすくいうなら、「おいしそうなものなら何でもよかった」わけですね。
だから目移りしてしまう、決まらなかったのですね。次回に続きます。