よく「写真のデータは複数のバックアップが必要」といわれます。
今回はその理由についてみていきましょう。
なぜ複数のバックアップが必要なのか
デジタル一眼で写真を撮ると、「デジタルデータ」としてメモリーカードに保管されます。
デジタルデータは非常に便利なのですが、突然、読み込めなくなったり飛んだりすることがあるといった弱点を持っています。
データが読み込めなくなったり飛んだりする原因は、なかなかつかみづらく、どれだけ気をつけていてもトラブルが起こるときは起こる、といった類のものでもあります。
ですので、対策としては「万が一、データが読み込めなくなっても大丈夫なようにしておく」ことがいちばんになります。
つまり「バックアップをいくつか取っておけば、1つがダメになっても大丈夫」という考え方です。
これが「デジタルデータは、複数のバックアップを取っておくのが基本」といわれる所以です。
バックアップは別々の媒体で
複数のバックアップを取る時は、媒体も別々にします。
たとえば、バックアップを2つ取る場合は「1つはパソコン、もう1つはDVD-R」というように、保存する媒体を変えます。
こうすることで、どちらかにトラブルがあっても、もう一方にデータがあるから大丈夫というわけです。
もちろんバックアップは2つまでとは限りません。3つ、4つと取っておいても大丈夫です。
デジタルデータのトラブルに対しては、現段階ではこのように「複数の媒体でバックアップを取る」のが最善の対策です。
メモリーカードは撮影する時だけ使う
さて、バックアップに使う媒体ですが、メモリーカードはカウントしません。
つまり、メモリーカードのほかに、2つ以上の媒体でバックアップを取るということです。
これは、メモリーカードが長期保存をするためのつくりになっていないためです。
メモリーカードは、データを一時的に入れておくためのもので、撮影後はデータをほかへ移すことを前提としたつくりになっています。
ですので、メモリーカードは含まずに、バックアップ用の媒体を考える必要があります。
どこに保存するか
データをバックアップする媒体には、たとえば次のようなものがあります。
- パソコン
- HDDやSSD
- CD-RまたはDVD-R
- 写真を保管できるオンラインサービス
今はオンラインで写真を保存できるサービスも多く、昔と比べて保存媒体の選択肢がずいぶんと増えました。
オンラインの媒体は、場所をとらない・機材をそろえる必要がないのが大きな利点です。
オンラインの媒体
オンラインのサービスを使う時は、写真データを「無劣化」で使えるかどうかをチェックしてみましょう。
サービスによっては写真データが圧縮されるものがあります。そうしたサービスの場合、写真のデータ量を減らしてのアップロード・ダウンロードになるので、バックアップ媒体としてはやや厳しいものがあります。
基本的に、写真データのバックアップは「無劣化・無圧縮」が理想ですので、オンラインサービスを使う場合は、その点に注意しましょう。
現物の媒体
パソコンやハードディスク、DVD-Rなど現物の媒体は、手元で保管できるのが大きな利点です。
気をつける点としては、どの媒体も基本的に「劣化していく」「寿命がある」という点です。
長期保存を謳ったCD-RやDVD-Rも同様で、状況によって買い替えやデータのバックアップが必要になってきます。
ただ、常に自分の手元で保管できるのは強みで、オンラインサービスのように突然の仕様変更に振り回されることはありません。
おしまいに
今回はバックアップについてお届けしました。
媒体選びは悩みどころですが、できるだけ「無劣化・無圧縮」に近い形で保存しておくといろいろと融通がききます。
よかったら参考にしてみてくださいね。