写真を撮ることに慣れてきたら、カメラの説明書を読み直してみましょう。
最初に読んだ時とは違った発見があります。
説明書を読み返してみると、たとえば次のようなメリットがあります。
- 最初に読んだときにわからなかったことがわかるようになる
- 写真を撮るときの考え方がわかるようになる
- 機能や用語の理解が深まる
……などなど、カメラがよりたのしくなること請け合いです。
「わかること」の面白さ
今回はニコンのD5600の説明書を例に、説明書を読み返すおもしろさをみていきます。
色温度についての記述
写真を撮る際に知っておくと便利な要素に「色温度」という考え方があります。
「色温度」はぜひおさえておきたい要素ではありますが、感覚的にはイメージしにくい部分があります。
そこでD5600の説明書をみてみましょう。P.140の「色温度について」という項目をみると、次のように書かれています。
短い文章ではありますが、「色温度」の性質についてとてもわかりやすく書かれています。
- 光の色の感じ方は見る人によって違いがある
- それを客観的な数字で表したものが色温度(ケルビンを使って表記する)
- 色温度は低くなるほど赤みを帯びた光色になり、高くなるほど青みを帯びた光色になる
そう、簡潔な文章ですが、重要なポイントはしっかりと入っているのですね。
特におさえておきたいのは、「光の感じ方は見る人によって違いがある」→「だから、色温度という考え方が必要になる」という点です。
カメラの設定になぜ「色温度」という考え方が必要なのかがよくわかりますね。
図で解説
D5600の説明書では、さらに図とあわせて色温度の例を挙げています。
日常生活でよく使われている蛍光灯や電球、そして天候も例として挙げられており、とてもわかりやすい図表となっています。
赤み、あるいは青みがかかるものもわかりやすく表記されています。
ミレッドについての記述
D5600の説明書では、日常生活ではあまり耳にすることのない言葉も解説されています。
たとえば「ミレッド」という言葉です。
D5600の説明書では、色温度に関連する機能「ホワイトバランスを微調整する」の解説の中で、「ミレッド」という言葉が出てきます。
その少し後のページ(P.142)で、この「ミレッド」について解説されています。
こちらも要点をしっかりと押さえた解説になっています。
「同じ色温度の差でも、色温度の低い場合と高い場合では変化の差がある」という部分は、知っておいて損のないポイントですね。
拾い読みをしても面白い
このように説明書には、カメラを知るのに有用な情報がたくさん載っています。
説明書を読むと
- なぜその機能があるのか
- その機能はどのような性質を持っているのか
といった点を知ることができます。
これらを知っておくと、撮影時に、自分の中で「なぜその操作をするのか」といった理由が持てるようになります。
今は各メーカーとも、公式サイトで説明書の電子版を公開しています。スマホやタブレットがあれば、紙の説明書を持ち歩かなくてもOKというのもうれしいですね。
今回の記事で紹介したアイテムは次の通りです。