手持ちで撮影をするとブレやすいシーンでは、三脚などカメラを固定する機材を使うと便利です。
カメラを固定する機材には、次のアイテムがよく使われます。
- 三脚
- 一脚
- ミニ三脚
……が、カメラをはじめたばかりの方は、どのアイテムがどんな場面に適しているかわかりづらいかと思います。
というわけで今回は、撮影シーンごとに適したアイテムをみていきます。
カメラをなぜ固定するの?
まずはなぜカメラを固定する必要があるのかを考えてみましょう。
カメラを固定するのは、手ブレやカメラブレが起こりにくいようにするためです。
具体的には次のような場面で、カメラの固定を考えます。
- 手持ちでは、高確率でブレが発生するであろう場面
- 手持ちで撮れるかもしれないけれど、ブレる確率を下げたい
こうしたシーンで、カメラを固定する機材を使うわけですね。
ブレが発生するリスクを減らし、写真の成功率をあげるというのが考え方の基本です。
カメラの固定する必要についてはこちらの記事でくわしく解説しています。

では、シーンごとに適したアイテムをみていきましょう。
クローズアップ撮影、マクロ撮影、望遠撮影
まずはマクロ撮影・クローズアップ撮影、望遠撮影からみていきましょう。
マクロ撮影・クローズアップ撮影は、マクロレンズやクローズアップレンズなどを使った撮影方法です。被写体に接近して、上の画像のような写真が撮れる撮影方法です。
望遠撮影は、望遠レンズを使った撮影方法です。
遠くのものを大きく写すのに向いています。
いずれの撮影方法もピントが合う範囲がかなり狭くなるため、シャッターを切っている最中にカメラがほんの少し動いただけでも、ブレが目立つ写真になってしまいます。
そのため、カメラを固定する機材を使うと、そのリスクを減らすことができます。
つまり「手持ちでも撮れるかもしれないけれど、ブレる確率を下げるためにカメラを固定する」というのが、機材を使う場合の考え方です。
三脚を使うと便利
マクロ撮影やクローズアップ撮影では、三脚を使うと便利です。
カメラをしっかりと固定できるため、ブレが発生する確率を大きく下げることができます。
また、三脚は一度セットしたら同じ位置から何度でも撮ることが可能です。
マクロ撮影・クローズアップ撮影・望遠撮影を行う際は、この点が特に大きなメリットです。
- 気に入った位置から何枚も撮れる
- 同じ位置で、ボケ具合や明るさなどの設定を変えながら撮ることができる
- 同じ位置で撮るタイミングを待つことができる
といった強みがあります。
いったんカメラをセットしてしまえば、構えなおさなくてもいいわけですね。
シーンによっては、風が去るのを待つ、最適な光になるのを待つといった「チャンス待ち」ができるのも利点です。
一脚はどう?
マクロ撮影・クローズアップ撮影・望遠撮影で一脚を使用することも可能です。カメラを手持ちで撮るよりも安定感が増します。
ただ、一脚は「手持ち撮影を補助するもの」と考えます。
一脚は、カメラを支えるのは「撮影者自身と一脚」です。一脚は自立できないので、撮影者が動けばカメラも動いてしまいます。
つまり、
- 手持ちでブレにくいように、カメラの下に一本支えを作ろう
というのが一脚の考え方です。
ですので、同じポジションから何枚も撮るときや、じっとチャンスを待つときは三脚のほうが向いています。
ですが、三脚と違って撮影位置を変えやすいのが強みです。
機動力があるので「ポジションを変えながら、手持ち撮影よりも安定した状態で撮りたい」という場合に向いています。
光の少ない場所での撮影
光の少ない場所や暗所での撮影は、カメラを固定する機材を使うとより安定した写真を撮ることができます。
ISO感度をあげれば手持ちでも撮影は可能ですが、ISO感度はあげるほど画質に影響が出ます。
かといって、ISO感度をあげずに手持ち撮影をしようとすると、シャッターが切れるまでの時間が長くなり、ブレが発生する確率が高くなります。
こうしたシーンでは「カメラを可能な限り安定できる方法を選ぶ」のが吉です。というわけで、三脚を使うのが最も安心です。
長時間露光撮影を行う場合は、「手を離していてもカメラが安定する」こともあわせて考えます。つまり、この場合も三脚が最有力ということですね。
ミニ三脚を使うのはどんな場面?
三脚の中には「ミニ三脚」と呼ばれるものがあります。その名の通り小型の三脚です。
様々なメーカーから出ていますが、背が低いのが特徴です。
机やテーブルに置いたものを撮ったり、地面に設置して低い位置で撮影するのに向いています。普通の三脚では設置が難しい場所でも使えるのが強みです。
ミニ三脚についてはこちらの記事でくわしく解説しています。

今回の記事で使用したアイテム
今回の記事で使用したアイテムは次の通りです。
今回は三脚、一脚、ミニ三脚の使いどころについてお届けしました。よかったら参考にしてみてください。