撮った写真を見直していると、失敗だけど捨てがたい味のある写真が見つかることがあります。
不完全だからこその魅力とでもいいましょうか、うまく撮れた写真よりも空気感があったりいい味があったりして、見返していると面白いものです。
失敗写真でも面白い
まずはこちらの写真。コサギという鳥で、後頭部からぴんと長い羽根が出ているのが特徴です。
「面白い姿をしているなあ」と思い撮ったのですが、家に帰ってから見直してみると、足の指がとてもかわいらしいことに気づきました。足の形と微妙にアンバランスなのも味があります。
写真としては、いまいち芯がないことと白飛びが強いことから失敗写真ではありますが、ポーズもなかなか味があります。捨てがたい写真の1枚です。
続いてはこちら。
コゲラという小さなキツツキを撮った写真です。後ろの枝がまるで網のようにみえる、ちょっとユニークな写真です。
鳥の写真としては、いまいちグッとくるものがないのでボツにしましたが、見返すたびに「後ろの枝が網みたいで不思議だなあ」と思っています。
こういった写真は狙って撮れるものではないので、捨てがたい1枚として残しています。
続いてはこちら。
遠くからだと枝そっくりにみえるトンボです。はじめてみたトンボだったので、近くまで寄って撮ってみました。枝に水平に張り付いている姿がとてもユニークです。
もっといろいろな角度から撮れるとよかったのですが、足元が心もとない場所だったので、撮れたのはこのポジションからのみ。見るたびに「もう少し面白味を出せたらよかったのになあ」と思いますが、それにしても不思議なトンボです。
続いてはこちら。
冬の寒い日に撮った1枚です。鳥の表情がもう少し見えればなあということで、ボツにした写真です。写真の鳥は「カワラヒワ」という鳥です。
カワラヒワはもともと目のあたりが黒いので、目元の表情がわかりづらいことも多いのですが、この写真の雰囲気的には「もう少し表情がみえてほしかった」と思います。
ただ、冬の寒そうな雰囲気が捨てがたく、ずっと残している1枚です。
続いてはこちら。
撮影に行ったのにいまいち収穫がなくがっかりしているところに、現れてくれたヤマガラという鳥です。
ヤマガラは人前によく姿をみせてくれる鳥ですが、この日、私をなぐさめるように出てきてくれたことが忘れられず、ずっと残している1枚です。
残念ながら、背景が煩雑な写真になってしまいましたが、この写真を見るたびにその日のことを思い出します。
続いてはこちら。
背中にハートの模様があるカメムシです。撮影位置も絞りも反省点ばかりですが、2匹いるのをみたのは初めてだったこともあり、思い出に残っている1枚です。
「両方のハート模様を入れたい」と思ってカメラを構えていたのですが、昆虫は何かとよく動くのが悩ましいところ。
結局、ハートが2つ入ったのはこの1枚のみ。ポジション取りをもう少し考えるべきでした。
この写真を撮って以来、このカメムシがいそうなところをチラチラとみているのですが、なかなか2匹同時というのはみられませんね……。
まとめ
今回は「失敗写真でも面白い」と題して、捨てがたい写真の数々を紹介しました。
成功写真のみを残すのもよいですが、「いいところがある失敗写真」「思い出深い失敗写真」など、失敗写真を残しておくと見返したときにたのしくなります。
見るたびに「こうすればよかった、ああすればよかった」と考えられるのもいいところだと思います。たのしくさせてくれたり、考えさせてくれる――そう考えれば、ある意味、「自分にとってのいい写真」ともいえるかもしれませんね。