写真にはいろいろな撮り方がありますが、「見上げて撮る」と、普通に撮るのとは違った臨場感や迫力を演出することができます。
というわけで今回は「見上げて撮る」効果や考え方についてみていきます。
見上げて撮る
被写体を見上げるようにして撮ると、臨場感が出しやすくなります。
角度をつけて撮る
高さのあるものを、近くから見上げて撮ると画面全体に迫力が出ます。
こちらの写真はビルを撮影したもの。ビルにかなり近づき、大きく見上げるようにして撮っています。
そのため、角度がついて迫力と臨場感が出ています。こうした写真を撮るときは「何を見せたいか」を絞るのもポイント。
迫力や臨場感に着目する場合は、「正確な形」よりも「適度にデフォルメが入っている」ほうがより雰囲気が増します。
写真は「水平・垂直をきちんとする」のが基本ですが、迫力や臨場感を出したい時は、あえてそれを崩すのも1つの方法です。
空に向かって立っている(建っている)被写体の場合、下から見上げると、上に行くに従ってすぼまってみえます。
画面に傾きをつけると、この「すぼまり」が強調されて見えやすくなります。
また、被写体に近づくほどその角度が強調され、普通に撮るよりも迫力・臨場感を出しやすくなります。
角度をあまりつけずに撮る
被写体との距離をとると、角度をあまりつけずに撮ることができます。
こちらの写真は、ハクセキレイという小さな鳥を撮ったものです。距離を置いて撮っているため、「ほんの少し見上げた感じ」の写真になっています。
先ほどの「角度がついた写真」のように、強調される部分が少なく、臨場感がありつつも自然な雰囲気になります。
こちらも見上げて撮っている写真ですが、先ほどと同じように角度をあまりつけずに撮っています。
見上げる写真は、被写体の立体感が出やすいのも特長で、それが臨場感にもつながっています。
近くのものを見上げて撮る
近くにあるものを見上げて撮ると、その場所にいるかのような臨場感を演出することができます。
こちらの写真は、頭上に咲く花々を撮ったもの。上に咲く花たちがこちらに迫ってくるような臨場感があります。
また、奥にある枝や花、空が入ることで奥行きも出ています。そのため、手前の花々がより迫ってくるような雰囲気が出ています。
こちらは、植物を下から見上げるようにして撮ったものです。葉の形のユニークさもあって、まるで植物が覆いかぶさってくるような臨場感があります。
縦位置で撮る
見上げて撮る時は、縦位置で撮ってみるのも1つの方法です。
縦位置での撮影は、画面に縦方向の情報量を多く入れられるのが特長です。
奥行きを見せたい時にも有効で、手前から奥までの情報を多く入れられるため、遠近感も出しやすくなります。
おしまいに
今回は「見上げて撮る」効果・臨場感についてでした。
見上げるようにして撮ると、目の高さで撮るのとはまた違った雰囲気を出すことができます。よかったら参考にしてみてくださいね。