Nikonのレンズには、レンズ名にいろいろな記号がついています。この表記の見方を知ると、レンズ名から「おおよその性能や性質」がわかるようになります。
というわけで今回は「Nikon D5300 AF-Pダブルズームキット」を例にして、レンズ名の見方を知ってみましょう。
レンズ名の見方
Nikon D5300 AF-Pダブルズームキットには、次の2つのレンズが付属します。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
レンズ名に様々な記号や略称が入り、ずいぶんと長い名前になっていますね。それぞれの表記についてみていきましょう。
AF-P
まず「AF」の表記が入る部分をみてみましょう。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
どちらのレンズにも「AF-P」という記載がされています。これは、AFの駆動にステッピングモーターを採用しているという表記です。
従来のレンズに比べて、ピント合わせがより高速にでき、動作も静かでスムーズといった特長があります。
AF-Pではないレンズでは、この部分の表記が次のようになります。
- AF:ボディ内のAFモーターでAF駆動するレンズ
- AF-S:超音波モーターによってAF駆動するレンズ
AFのスピードにこだわる方は、要チェックの表記です。
DX
次に「DX」の部分をみてみましょう。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
どちらのレンズにも「DX」という表記が入っています。これは、「DXフォーマット」の意味です。ニコンでは、センサーサイズがAPS-Cのものをこう呼びます。
ちなみにフルサイズ対応の場合は、FXという表記になります。
NIKKOR
つづいては「NIKKOR」です。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
どちらのレンズにも「NIKKOR」と入っています。NIKKORは、ニッコールと読みます。ニコンのレンズのブランド名です。
焦点距離
つづいて、焦点距離の部分をみてみましょう。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
「mm」とともに表記されている数字が焦点距離です。ズームレンズの場合は、ズームできる範囲の両端の焦点距離が記載されています。
ちなみに、単焦点レンズの場合は焦点距離が固定になりますので、書かれる数字もひとつだけになります。
開放F値
つづいて、「f」とあわせて書かれている数字をみてみましょう。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR
これはレンズの開放F値を示す数字です。ズームレンズの場合は、広角側と望遠側の開放F値が記載されます。
G
つづいては、「G」です。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
これは、絞りリングのないタイプのレンズであることを指します。絞り値の設定は、レンズではなくカメラ側で行う、という意味です。
VR、ED
つづいては、「VR」です。
- AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR
- AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3 G ED VR
VRは、レンズに手ぶれ補正機能を内蔵していることを示します。Vibration Reductionの略です。この記載がない場合は、手ぶれ補正のないレンズということになります。
また、望遠レンズのほうについている「ED」は、特殊低分散(ED)ガラスを使用しているという意味があります。
まとめ
このような感じで、仕様表をみなくても、レンズの名称からおおよその性能や機能を知ることができます。長い名前には、情報がいっぱい詰まっている、というわけですね。
はれときどきカメラ編集部 RYOTA
はれときどきカメラの中の人その2。よく単焦点レンズをつけて街歩きをしています。好きなものは洋画とフエキくん。最近はツバメノートを愛用しています。
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