2020年1月24日にNikon D780が発売されます。D780はFXフォーマットを採択した、いわゆるフルサイズのデジタル一眼レフです。
今回は、初心者さんにもわかりやすいようにNikon D780の魅力に迫っていきます。
D780の主なスペック
まずはNikon D780の主なスペックをみてみましょう。
- 有効画素数:2450万画素
- 撮像素子:FXフォーマット(フルサイズ)
- 測距点:51点
- 背面液晶:可動式(チルト)
- ISO感度 (拡張感度):ISO100~51200
- ファインダータイプ:ペンタプリズム使用
- ファインダー倍率:約100%
- 連続撮影速度:約7コマ/秒
- シャッタースピード:1/8000~30秒(撮影モードMなら900秒まで可)
- 本体サイズ:約143.5×115.5×76mm
- 本体重量:約840g(バッテリー・SDメモリーカードを含む)

が、こうしてスペックをみても、初心者さんにはわかりにくい部分が多々あるかと思います。というわけで、注目ポイントをかみくだいてく解説していきます。
FXフォーマットとは
D780は「FXフォーマット」を採択しています。Nikonのデジタル一眼レフをみるときは、この「フォーマット」という表現を知っておくと便利です。
これは本体の中にあるセンサー(撮像素子)のサイズのことで、Nikonでは次のように呼びます。
- フルサイズ → FXフォーマット
- APS-C → DXフォーマット
そう、独自の呼び方をするわけですね。
今回紹介するD780は「FXフォーマット」を採択している機種ですので、いわゆる「フルサイズ」のデジタル一眼レフということになります。
FXフォーマットのメリット
デジタル一眼レフは、センサー(撮像素子)のサイズが大きいほど
- ぼかしやすい
- 写る範囲が広くなる
- 光の少ない場所でも撮りやすい
といったメリットがあります。カメラ内部のエンジンが同等であれば、センサーサイズが大きいほど「写りのよさ」も期待できます。
また、FXフォーマット(フルサイズ)は35mmフィルムのサイズに準じているので、フィルムカメラから移行する方は、同じような画角の感覚で使うことができます。
FXフォーマット対応のレンズ
Nikonには「FXフォーマット対応のレンズ」と「DXフォーマット対応のレンズ」があります。D780ではどちらのレンズも使えますが、それぞれのレンズによって写る範囲が変わります
そう、「DXフォーマット対応レンズ」を使うと、DXフォーマットの範囲しか写らなくなってしまうんですね。
ですので、フルサイズの恩恵を存分に生かすのであればFXフォーマット対応レンズを使うのがおすすめです。
フラッグシップ機と同等のAFシステム
AF(オートフォーカス)で撮影するときは、測距点が多いほうが被写体を的確にとらえやすくなります。
Nikon D780はファインダー撮影時のAF測距点が51点と非常に多くなっています。
また、AFのシステムにはフラッグシップ機「D5」のアルゴリズムを最適化して落とし込んでおり、精度の高いAF撮影がたのしめます。
背面液晶を利用した「ライブビュー撮影」では、像面位相差AFとコントラストAFを自動的に切り換える「ハイブリッドAF」を採択しています。像面位相差AFは、Nikonでは初の採択となります。
「状況によって最適なAFを自動で選んでくれる」ので、より精度の高いピント合わせをすることができます。
D780は人物の撮影に便利な「瞳AF」を採択しています。これは前機種「D750」にはなかった機能です。瞳AFの搭載により、さらにオールマイティに使いやすくなった機種といえます。
常用ISO感度51200
Nikon D780の常用ISO感度は100~51200となっています。
常用ISO感度は数字が大きいほど、次のようなメリットがあります。
- 光の少ない場所でも撮りやすい
- ISO感度を上げても画像が荒れにくい(ノイズが出にくい)
D780はこれらの点で非常にすぐれており、室内での撮影はもちろんのこと夜間撮影や星空の撮影でも強みを発揮します。特にISO感度を上げても画像が荒れにくいのは大きなメリットです。
シャッタースピード1/8000~最長900秒
D780は、シャッタースピード1/8000から最長900秒までに対応しています。通常のモードでは30秒まで対応、Mモードにするとカスタムメニューで900秒(15分)まで設定できます。
動いているものをピタリと止めて撮ったり、スローシャッター撮影をたのしんでみたりなど、様々な使い方ができます。
その他のポイント
D780の背面液晶は可動タイプのチルト式になっています。上下に動くタイプのものです。液晶は約236万ドットの高解像度のもので、タッチ操作に対応しています。
また、ピンチやスワイプといった操作もできるようになっています。
前機種より大幅に進化
前機種D750との比較評をみると、D780が大幅に進化していることがわかります。
フルサイズというと上級者向けな印象がありますが、間口の広さも持ち合わせています。できることが非常に多く、「今よりももっといろいろなことをやってみたい」という思いにこたえてくれるカメラともいえます。興味のある方はぜひとも。