ファインダー視野率の表示に「約」という言葉がつく場合があります。「ファインダー視野率 約100%」といったケースです。今回は「約」の謎に迫ります。
★ファインダー視野率については「ファインダー視野率とは」で詳しく解説しています。
視野率「約」100%とは なぜ約がつく?
ここではファインダー視野率100%を例に挙げてみましょう。
ファインダー視野率100%とは、
をいいます。撮像素子とはイメージセンサーのことです。
この場合のファインダー視野率100%というのは「ぴったり100%」のことを言います。
つまり、ごくごくわずかでも「撮像素子の映像」と「ファインダーの映像」に範囲の差があれば、「全く同じ」とも「100%」ともいえなくなってしまいます。
ファインダー視野率は、温度変化などの要因でわずかな誤差が発生するケースもあり、そうしたことも含めて、「約」をつけている機種があるわけです。
どれぐらいの誤差が出るの?
温度変化などの要因で発生する誤差はほんのわずかなもので、この際のファインダー視野率は完璧な100%ではないものの、限りなく100%に近い状態と考えられます。
「100%といっても差し支えのない程度」の誤差と考えておいてよいでしょう。
ファインダー視野率100%ということ
いかなる場合でも誤差のない「完璧なファインダー視野率100%」に仕上げるには、製造工程において、非常に高い精度と技術が要求されます。当然、手間とコストもそれに比例します。
「ファインダー視野率100%」を採用している機種が、ハイエンド機中心になっているのもそうした理由があります。
ライブビューは視野率100%
ここまで書いてきたファインダー視野率100%については、デジタル一眼レフのファインダー(光学ファインダー)の場合です。
カメラの背面モニターを使って撮影のできる「ライブビュー機能」では、多くの機種で視野率100%を実現しています。これは像を映すしくみが違うためで、同様にミラーレス一眼のファインダー(電子ファインダー)も視野率100%を実現しています。
ライブビューとは
「実際に写真に写る範囲」をリアルタイムで液晶に表示する機能です。
主にカメラの背面にあるモニターがそれにあたり、液晶を見ながら撮影することができます。バリアングル式やチルト式など可動式の液晶もあります。
まとめ
今回はファインダー視野率の「約」の謎についての解説でした。誤差を考えた場合ということが大きな理由です。
ファインダーについては、「ファインダー視野率について」と「ファインダー倍率について」も知っておくとより理解が深まるかと思います。