写真を撮る際に、画面をシンプルにまとめると主役やテーマが際立ちやすくなります。
余計なものを排除する
画面をシンプルにまとめる方法の1つに「余計なものを排除する」というものがあります。
画面に余計なものが入らないように注意し、必要なもののみで全体を構成します。そうすることで、視線が主役に集中しやすくなり「見せたい部分」が伝わりやすい写真になります。
最もやりやすいのは、主役とシンプルな背景で画面を構成する方法です。
控えめな背景を選べば選ぶほど主役が際立ち、見せたい部分に視線が集中しやすくなります。
また、背景が暗いポイントで撮るのも1つの方法です。その場合は、主役と背景との明暗差がそれなりにある場所を選びます。
このように撮ると背景がしずみ、その分、主役が際立ってみえます。
屋外では空をバックにするのも、画面をシンプルにまとめるのにいい方法です。特に青空は多くの被写体をいい雰囲気で際立ててくれます。
画面全体の開放感も出るため、チャンスがあれば狙ってみる価値のある方法です。
背景をぼかす
また「背景をぼかす」ことでも、画面をシンプルにまとめやすくなります。
背景がくっきりみえると、画面がごちゃごちゃしてしまうような場面でも、背景をぼかすと画面がすっきりとしてみえます。
ぼかす度合いは様々で、「形がわからなくなるぐらいにぼかす」ほか、「それが何かわかるぐらいのぼけ具合にする」といったやり方もあります。
こちらの写真は手前のあひるをぼかしていますが、「なんとなく形がわかる」「なんとなく表情がわかる」程度のぼかし方をしています。
くっきり写すとごちゃごちゃしてしまう、かといって、ぼかしすぎると何かわからなくなってしまう。・・・ぼかして、画面をシンプルにまとめる場合は、こうした点も考えながら撮る必要があります。
背景をぼかす場合も、「画面に余計なものが入らないようにする」ことが大切です。
そうすることで画面がよりシンプルになり、みやすくなります。
こちらの写真は、ほかの花の形がわかる程度にぼかしています。こうすることで、「長い茎に咲く花の一本なんだな」ということがわかります。
つまり、ぼかしを使って画面をシンプルにまとめる時には、「どこまでぼかすか」「どこまで状況が伝わるようにするのか」が大きなポイントになってきます。
こうした場合、「形がわからなくなるぐらいにぼかす」「状況が分かる程度にぼかす」のどちらかが正解ということはありません。
「どう見せたいか」と「その場面で最適なのはどちらなのか」ということを考えながら、よりよい方を選択します。
おしまいに
今回は、画面をシンプルにまとめる方法についてでした。こうした点を意識しながら撮ると、撮影するのがよりたのしくなります。
1つの被写体で、いろいろな撮り方をしてみるのも面白いところです。
よかったら参考にしてみてくださいね。