カメラを使っていると、新しく撮った写真がどんどんと増えていきます。
自分の作品が増えていくのはとてもたのしいことですが、時には、昔撮った写真も見返してみましょう。
見返してみると、懐かしさだけでなく、ハッと気づくことがあったりするなど、いろいろな発見があります。
その時にしか撮れない写真がある
写真を撮り続けていると、だんだんと知識や「できること」が増えていきます。
これはよいことなのですが、陥りやすいのが写真スタイルの変化。
「知識で写真を撮る」ようになってしまうことがよくあります。
たとえば、
- この場面はこう撮るべきだから
- これがセオリーだから
- この被写体は撮っておくべきだから
といったように、「自分がその場面の何に感動したのか」よりも、「知識」で写真を撮るような状態です。
写真を見返してみる
そこで、昔に撮った写真を見返してみましょう。
カメラを使い始めた頃、初めて撮影に行ったときの写真など、今よりも昔の写真を見返してみます。
すると、
- 未熟だけど、楽しそうに撮っているなあ
- このときは、ここに感動して撮りたいと思ったんだよね
- シンプルだけど、いい色が出ているなあ
などなど、知識や技術は今よりはないけれど、今と違ったことをいくつも発見することができます。
そう、知識や技術を得ることで、塗りつぶされてしまったもの、忘れてしまったことに気づくことがあるのですね。
撮影環境の変化を知る
また、昔に撮った写真を見返すと、撮影環境の変化を感じることもできます。
たとえば、今はひと昔前よりもカメラの描写性能がグッと上がり、画像編集ソフトの機能も大幅にアップしました。
また、画像補正や加工テクニックの情報も、かんたんに入手できる時代になってきています。
が、これほどまでに進化する前の写真をみてみると、「技術や機能、ノウハウ」で塗りつぶされる前のものがたくさんあることに気づきます。
たとえば、「階調」ひとつをとってもそうでしょう。
昨今の流行ともいえるCGに寄せた写真よりも、昔に撮ったもののほうが、地味だったり素朴だったりするけれど色に味わいがある、むしろ本物に近い、リアリティがあることに気づくことがあります。
スタイルをミックスしていく
昔に撮った写真をみて気づいたことがあったときは、これからの撮影に生かしてみましょう。
たとえば、「あの頃は何にでも感動してたのしそうに撮っていたなあ」と感じたのなら、次からの撮影ではその気持ちを忘れずに撮ってみましょう。
また、「昔のほうがいい色だったなあ」と感じた部分があるのであれば、カメラの設定や画像編集のスタイルを考えてみましょう。
そう、今の自分、今の自分の撮り方に、過去に撮ったものから学んだことをミックスしていくわけですね。
過去に撮った写真を見返すのは、気の向いた時だけで構いません。きっといろいろな発見がありますよ。よかったら参考にしてみてください。