前回は「新しい知識を得るたのしみ」と題して、本を読むたのしさについてお届けしました。
今回はその続きです。
時代の違いによるおもしろさ
新しくなるということは、何かを失うことでもあります。時代が変わる、あるいは物事が便利になる際も同様です。
これは本にもいえます。
今の時代に書かれた本は、多くの場合、今の時代の影響を受けて書かれています。
それに対し、ひと昔前あるいはそれより前に書かれた本は、それが書かれた時代の空気や影響を受けて書かれています。
つまり、ひと昔前あるいはそれより前に書かれた本には、時代が変わったことにより
- 今の時代からは失われてしまったもの
が書かれている可能性があります。
その中には当然、今の時代に合わないものもあるでしょう、
が、中には「今こそ思い出したいこと」「このまま失ってしまうのにはもったいないこと」もきっとあるはずです。
これは先に挙げたように、本以外の事例にもあてはまることですので、本ではないことを例に考えてみるとイメージしやすいかと思います。
こうしたことに出会える可能性もあるので、古い本を読む価値は十分にあります。
新しい知識を得るたのしさ
つづいて「新しい知識を得る」ということについて考えていきましょう。
新しい知識を得るとどうなるのでしょう。
もっともわかりやすい点としては「たのしい!」という気持ちになること。「わかること」「知ること」は知的欲求を満たしてくれます。
カメラや写真の場合は、「わかること」「知ること」から派生するたのしさは大きく分けて2つあります。
もっと撮りたくなる
カメラや写真の場合は、新しい知識を得ると「この知識を生かして撮ってみたい!」という気持ちが強くなります。
たとえば「光」。光の性質を知ると、それを生かした撮り方をしてみたくなります。何も知らずに撮っていたときよりも、きっとよくなるという希望を持って撮ることができます。
「知識を得て撮ってみる」ことは、「新しい技術を習得する」ことでもあります。
頭の中で新しく理解したことを、実践して身に着ける(体でも覚える)というわけですね。これには非常に大きな意味があります。
より知識を深めたくなる
カメラや写真には、メカ的な面白さや「しくみ」の面白さがあります。
たとえば、カメラやレンズという機械について。これらについての知識が深まってくると、商品をみる・カタログをみることがよりたのしくなっていきます。
新製品が発表されたときには、仕様をみるたのしみもあります。
あるいは「しくみ」について。
写真を撮ることは、被写体あるいはそれを取り巻く世界に触れる・知ることでもあります。
光のしくみ、自然のしくみ、その被写体自体について知る……などなど、「知るとたのしそうな要素」があふれています。
どれも知れば知るほど面白いものであり、より知識を深めたくなります。
まとめ
前回・今回と2回にわたって、入門書や技法書を読むたのしさについてお届けしました。
新しい知識を得るのはたのしいものです。
この考え方は初心者さんだけでなく、写真を撮り続けてきて「最近はちょっとマンネリ化してきたなあ」と感じたときにもおすすめです。
本を読んでみることは、いい刺激になります。よかったら参考にしてみてください。