写真を撮る際に、「どのような構図で撮るのがよいか」という点は大きな悩みどころです。
特に写真をはじめたばかりの頃は悩まされます。
「これでいいのかなぁ?」「なんだかしっくりこないけど、どうしたらいいかわからない……」などなど、非常に考えさせられます。
背景が広く入るシーンであれば、画面内のどこに被写体を置くのか・どのぐらいの大きさにするのか、そして全体のバランス取りなど、難しさが格段に上がります。
今回はこうした場合の考え方をお届けします。
完成のイメージが思い浮かばないものは難しい
まずは、なぜ「どのような構図で撮るのがよいのか」で悩むのかを考えてみましょう。
それはズバリ「完成のイメージが思い浮かばないから」です。
くわしくみていきましょう。
完成のイメージとは
たとえば、スマホのカメラでよく「今から食べる物」を撮っている人がいたとします。主にお茶やデザートなどを、気楽にちょっとした日記感覚で撮っていたとします。
すると、撮れば撮るほど、お茶やデザートなどを「どう画面に入れたらいいのか」と考える時間が減ってきます。そう、慣れてくるわけですね。
こうなると、カップの形状や大きさ・あるいは配置が少々変わっても、今までの経験から「こう撮ればいいんじゃないかな?」というアイデアが出てきます。
つまり、おぼろげながらでも「完成のイメージ」が思い浮かぶわけですね。
撮ったことのないものは難しい
それに対し、被写体が「今まで撮ったことのないもの」だと完成のイメージが浮かばないことが多々あります。
それは
- どう撮ったらいい雰囲気になるか分からない(まだ知らない)
ことが大きな原因です。
過去に自分が撮ったものを思い出しても、似たような被写体(あるいはシーン)がない。こうした場合は、完成のイメージが思い浮かばないため、非常に頭を悩ませることになります。
「お手本となるイメージ」がないものは難しい
完成のイメージは、「自分が撮った経験」だけからくるものではありません。
「今までに自分がみて記憶している写真」も、そのイメージに含まれます。
初めて撮るようなシーンでも、「お、ここは前にみたあの写真のような構図でいけるのでは?」と思い浮かんだりするわけですね。
いわば、「お手本となるイメージ(完成のイメージ)」です。
逆にいえば、初めて撮る被写体やシーンで、このお手本となるイメージもない場合は、「どう撮ったらいいのか」でかなり頭を悩ませることになります。
「完成のイメージ」のストックを増やす
完成のイメージが思い浮かばないものは難しい。
ということは、「完成のイメージ」のストックを増やせば、構図に悩むことが減るのではないかと考えてみます。
つまり、「よいと思った写真」があったら覚えておく。あるいはそれについて考えてみる。
- こういう被写体の時はこの構図だといい雰囲気になる
- こういう配置だから、この部分が効果的にみえるんだな
……などなど、自分なりに分析しながらその写真を見ると記憶に残りやすくなります。
今回のお話でしたら「記憶に残る=完成のイメージのストックが増える」というわけですね。
こうした目で写真をみると、よい勉強になりますよ。よかったら参考にしてみてください。