前回の記事では「撮り方よりも『考え方』の本を選ぶ際のポイント」と題して、写真や文章のチェック方法についてお届けしました。
今回はその続きです。
さて、ネットで本を探す上で欠かせないのが購入者のレビューです。
レビューはどうみる?
「考え方について書いた本」のレビューをみるときは、いくつかの点に注意してみましょう。
今回もこちらの書籍を例に考えていきます。
技術評論社からでている【「いい写真」はどうすれば撮れるのか?】です。
評価の基準を考える
レビューをみるときは、マイナス点もチェックしておくのがおすすめです。
「考え方について書いた本」でよくあるのが、期待して買ってみたら「ほかの本で読んだことのある情報ばかりだった」というケース。
「その本にしかない情報」に出会えることを期待して買ったのに、既存のネタばかりでがっかり……というケースですね。
私もこうした経験は何度もありますが、振り返ってみると、ほとんどの場合、絶賛しているレビューに吊られてしまったことに気づきました。
レビューで「目からウロコの話ばかり」「もっと早く出会っていれば」「こんな本は他にはない!」的なものをみて、読まなきゃ!と思っちゃったんですね。
……が、よく考えてみると、たとえば
- 写真関連の本をはじめて読む人
- 写真関連の本を何冊も読んでいる人
とでは、評価の基準が違って当たり前なんですよね。
こうしたタイプの本を何冊も読んだ人からしたら「当たり前なこと」でも、はじめて読む人にとっては衝撃的だったり、目からウロコだったりします。唯一無二のものに感じられたりすることもあるでしょう。
そう、感じ方が大きく違うんですね。
ですので、レビューで絶賛の声が多いからといっても、自分もそうだとは限らないんですね。
マイナス点をチェックする
レビューを見るときに参考にしたいのはマイナス点です。
たとえば「特に目新しい情報はなかった」というレビューがあったとします。
ここから、このレビューを書いたのはどんな人なのかを想像してみましょう。
すると、レビューに「特に目新しい情報はない」と書いていることから、
- 写真関連の本をすでに何冊か読んでいる
- あるいはそれなりに情報収集をしている
人かもしれないということが想像できます。
そこで自分の状況と照らし合わせてみましょう。もし自分も似たような状況だったら、このレビューと同じ感想を抱く可能性があります。
となれば、この本の目次のチェックです。
そこで「知っていることばかりっぽいなあ」と思えば、あえて買う必要はないかもしれません。
逆に「知らないことが多そう」と感じたのなら、レビューをした人が自分より多くの情報(あるいは知識)を持っている人である可能性が考えられます。
その場合は、その本から得られることもあるでしょう。
最終的に判断をする
「考え方について書いた本」は、どういう人が買っているのかが見えづらい部分があります。
初心者かもしれないし、上級者かもしれない。そもそも、どんな写真を撮る人かもわからない。ですので、レビューの文章から「どんな人が書いているか」を想像する必要があります。
そして、これまでに紹介してきた
- 目次をチェックする
- 写真が自分の好みに合うかどうか
- 試し読みの文章から、自分に合うか合わないかを考える
といったこととあわせて、その本が自分に合うかどうかを判断をするんですね。
このようにして探すと、はずれる確率をグッと減らすことができます。よかったら参考にしてみてください。