主役を際立たせるのによく使われるのが、背景をシンプルにする方法です。
背景をシンプルにすると次のような利点があります。
- 背景がごちゃごちゃしない
- 背景よりも主役が目立ちやすくなる
- パッとみてわかりやすい写真になる
特に、背景がごちゃごちゃしなくなるのは大きなメリットで、画面がすっきりと整理されて見やすい写真になります。
今回は背景をシンプルにする方法の中から、白バックについてみていきましょう。
白バックとは
白バック(しろばっく)とは、白の背景を使った写真のことをいいます。バックが白だから「白バック」。読んで字のごとく、という感じですね。
さて、この白バックですが、主に3つの方法があります。
白いものを背景にして白バック
まずはストレートに、白いものを背景にする方法です。
白い背景紙や白い布、模造紙など白いものならどれでも背景にできます。
白にも色があります
わたしたちが「白」と感じる色には、実はそれぞれに微妙な色合いがあります。
身近にある白いものをみてみましょう。
冷たい感じの白、あたたかみのある白など、白にも種類があることがわかるかと思います。
こちらは白の画用紙ですが、うっすらと青紫が入っています。
撮っている時は「白だ」と思っていても、写真にするとこうした実際の色が出てきます。
つまり・・・
白には青みのある白、クリーム色に近い白、グレー系の白、うっすらとピンクの入った白など、いろいろあります。
撮りたい写真のイメージに合わせて、どんな白が合うかを考えてみましょう。
また、どの白も明るく撮れば「まっしろ」に近づきますが、元の色味が強い場合は白くなりきらない場合もあります。
光を背景にして白バック
白バックにする2つめの方法は、光を背景にする方法です。
光の差す窓を背景にすると、比較的かんたんに白バックができます。
ダイレクトな光だと強いことが多いので、白のレースのカーテンを間にかませると、ほどよい光の加減になります。
どこまで明るくするか
光を背景にした場合は、 背景をどこまで明るくするかでも雰囲気が変わります。
まっしろに近くするか、白とびしない程度に抑えるかなど、被写体とのバランスをみながら考えていきます。
白を飛ばして白バック
3つめは、背景を白く飛ばす「白飛ばし」といわれる方法です。この方法を使うと、背景が白くとび、被写体を切り抜いたような感じになります。
被写体がグッと目立つ、インパクトのある方法ですね。
奥から強い光をあてる、または背景にあてる光を強くするといったやり方でできます。
が、被写体に光があたりすぎると、硬い感じになってしまうので加減のむずかしい方法でもあります。
白バックで撮る時のコツ
白バックを使う時は、背景がシンプルになる分、被写体や構図に注意を払います。
主に
- 主役のデザイン・色合いがたのしいか
- 構図がたのしいか
あたりを意識すると、まとまりがよくなりますよ。
また、白いものはカメラまかせで撮るとグレーっぽく写ります。ですので、実際の色に近づけるには、明るめに撮る必要があります。
光をバックにする
今回紹介した「光をバックにする」方法は、いわゆる逆光での撮影です。
逆光で撮ると、硬いカゲがつきにくく、全体がやわらかめに写ります。ポートレートや食べ物の撮影でもよく使われる方法ですね。
まとめ
今回は背景をシンプルにする方法の1つ、白バックについてでした。
作例がおもちゃばかりになってしまいましたが、どのモチーフでも同じ方法が使えますよ。興味のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
はれときどきカメラ編集部 RYOTA
はれときどきカメラの中の人その2。よく単焦点レンズをつけて街歩きをしています。好きなものは洋画とフエキくん。最近はツバメノートを愛用しています。
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