カメラは「そのときの光の状況」によって、撮れる写真の雰囲気がいろいろと変わります。
光が当たる・当たらないだけではなく、撮る場所や時間帯、季節によっても違いが出てきます。
その中から今回は「晴天時の屋外での撮影」にスポットをあてて考えていきます。
晴天時の屋外
晴れた日の屋外は、色が素直にでやすい傾向があります。
人間の目で見た状態と、ほぼ同じ色合いや雰囲気になることがほとんどです。
これは、太陽の光が全体にまんべんなく当たっているためで、写真を撮る上で「標準」ともいえる光の状態になります。
ちなみに室内で撮る場合も、こうした光のまわり方をイメージして照明などのセットを組んだりします。
また、晴天時の屋外では、撮り方を少し工夫してみると、ユニークな雰囲気の写真が撮れます。
よく使われるのは、実際よりも少し明るめに撮る方法です。晴れやかでさわやかな印象になります。
季節によって何が変わる?
同じ「晴天時の屋外」でも、季節や時間帯によって色合いや雰囲気が変わってきます。
特にわかりやすいのが「季節の違い」で、日差しのやわらかい時期は写真全体もやわらかく、日差しの強い時期は写真全体のコントラストが強い印象になります。
コントラストは主に
- 明るいところと暗いところの差
- 色の強弱や発色
- 形がはっきり出るかどうか
に影響します。
たとえば、写真を撮っていると「冬は、夏に比べて色がキレイに出ないなあ」と感じることがあります。
これは、冬の日差しが弱いのが原因で、全体にコントラストがつきにくいためです。色の強弱や発色がマイルドになってしまう、というわけですね。
逆にいえば、日差しの弱い時期は「やわらかい写真を撮るチャンス」でもあります。
日差しの強い時期には日陰でしか撮れなかったような写真も、普通に撮れたりします。
輪郭や形の出やすさ
冬とは逆に、夏などの日差しが強い時期は、コントラストがつきやすくなります。
明るいところと暗いところの差や、色もはっきりと出やすくなります。また、モノの形も出やすく、「輪郭」のわかりやすい写真になる傾向があります。
ただ、真夏など、光がかなり強い時期はすこし注意が必要です。
写真全体のコントラストがかなり強くなるため、主役(メインの被写体)以外の「輪郭」も目立ちやすくなります。
シーンによっては、ややうるさい写真になってしまう可能性があります。
カメラの特長を知っておくと便利です
カメラで撮った写真をみると、実際に目でみたのと、コントラストが違ってみえることがあります。
これには、主に2つの理由があります。
1つは、人間の目は「補正されてみえる性質がある」ということ。
いわゆる「目が慣れる」というもので、人間の目は光の状況にあわせて、ほどよいバランスでみえるように補正される性質があります。
それに対し、カメラは「実際の状態」を写します。この差が、コントラストが違ってみえる原因の1つめです。
もう1つは、カメラのコントラストはやや大ざっぱに出る傾向があることです。
これはカメラが「表現できる幅」が影響している部分で、人間の目よりもやや極端に描写される性質があります。
これはカメラの機種やエンジンによっても違いがあります。
写真が「目で見るのとまったく同じ」にはならないのは、こうした理由からきています。
逆に考えれば、だからこそ「写真ならではの世界がたのしめる」ともいえますね。
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