標準ズームレンズとは、焦点距離50mmを中心に、広角から望遠までをカバーするレンズのことをいいます。
焦点距離は「35mm判換算」をした数字で考えます。
なぜ「標準」というの?
焦点距離50mmの画角は、「人間の視野に近い範囲」といわれています。
見たままに自然に写ることから、焦点距離50mm近辺の画角を「標準」とし、これより広い範囲が写るものを「広角」、狭い範囲が写るものを「望遠」といいます。
ちなみに、それぞれの分類にはっきりとした数字の区分けはなく、おおよその数字で考えます。
焦点距離は35mm判換算で考えます
こうした焦点距離をみる場合は、必ず「35mm判換算」をして考えます。
フルサイズ機はそのままの数字でOKですが、APS-C機やマイクロフォーサーズ機は次のような計算をして画角を考えます。
・APS-C機は、焦点距離を1.5倍する(キヤノンは1.6倍)
・マイクロフォーサーズ機は、焦点距離を2倍する
つまり、APS-C機の場合は焦点距離33mm近辺(キヤノンは31mm近辺)、マイクロフォーサーズ機は焦点距離25mmが、「標準」にあたる画角になります。
たとえば
「OM-D E-M10 MarkII 14-42mm EZレンズキット」を例に挙げて考えてみましょう。
OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M10 MarkII 14-42mm EZレンズキット
「14-42mm」という数字をみると、焦点距離50mmが入っていませんが、上で挙げたように、マイクロフォーサーズ機は「焦点距離を2倍」して考えます。
そうすると「28-84mm」となり、50mmをカバーしています。
つまり、このレンズは「標準ズームレンズ」ということですね。
まとめ
カメラとレンズのセット(レンズキット)は、多くの場合「標準ズームレンズ」がセットになっています。入門用と思われがちですが、実は、広角から望遠までをカバーしている万能なレンズでもあるんですよ。