写真を撮りたいけれど、なかなか外出ができない―そんなときにおすすめなのが、室内での撮影(室内撮り)です。
小さなアイテムなら、使うのはちょっとしたスペースだけ。非常に手軽です
……が、室内撮りについて「思ったような仕上がりにならない」「色の出方がイメージと違う」といった悩みを持っている方もいるかと思います。
というわけで今回は、室内撮りのちょっとしたポイントをお届けします。
光を考えてみよう
室内で普通に被写体を撮ると
- 実物と色が違う感じに写る
- 全体が暗く写る
といった現象に悩まされることがよくあります。
この場合は次のように考えてみましょう。
目でみたのと違う写りになる理由
光には種類があります。
たとえば「窓から入る太陽の光」と「室内の照明」で考えてみましょう。肉眼では気づかないこともありますが、実際はそれぞれ
- 光の明るさ・強さが違う
- 光の色(色温度)が違う
- 光の向きが違う
といった違いがあります。光の種類が違えば、その性質も違うんですね。
が、人間の目は、光の具合をちょうどよく見えるように補正する性質があります。そのため、種類の違う光が混ざっていても、なかなか気づきにくいんですね。
それに対し、カメラは人間の目のような補正が入らないので、状況をそのままに近い形で写します。これが、仕上がりとのギャップが出る原因です。
ホワイトバランス
デジタル一眼には、設定をオートにできる項目がいくつもあります。特にホワイトバランスやISO感度はオートにしている方も多いかと思います。
オートは、カメラがその場の状況に応じて最適な設定にしてくれる機能です。
が、「窓から太陽の光が入り、室内照明のついている部屋」だったらどうでしょう。2つの光が混ざっているので、どちらの光の部屋なのか判断しづらいですよね。
そう、カメラが最適な設定を選びにくい状況なわけです。これも思ったように写らない原因の1つです。
光の種類を絞ってみよう
室内撮りでおすすめなのが「光の種類を絞ること」。
たとえば「窓から太陽の光が入り、室内照明をつけている部屋」があったとします。この場合は同じ場所に2つの光が存在しているので、どちらか1つに絞ってみましょう。
「窓から入る太陽の光だけにする」または「室内照明だけにする」わけですね。そうすることで
- 光の明るさ・強さ
- 光の色(色温度)
- 光の向き
を統一することができます。
光の種類を絞ることができると、ホワイトバランスの調整もしやすくなります。ホワイトバランスをオートにしている場合も、カメラが状況を判断しやすくなります。
また、光の向きが統一されることで、光の当たる部分やカゲが入る方向もまとまり、全体がすっきりとした仕上がりになります。
「なんだか暗い」と感じるときは
光の種類を絞ると、その場が暗く感じたり、写真全体が暗く写ることがあります。
その場合はカメラの露出補正を+方向に操作してみましょう。写真全体の明るさを変えることができます。
また、室内撮りで気をつけたいのは「ブレ対策」です。室内は光の量が少ないため、どうしてもシャッタースピードが遅くなります。シャッターを切っている間にカメラが動くと、ブレてしまうんですね。
ですので、できるだけカメラが動かないように対策すると成功率が上がります。よく使われるのは、三脚やリモートケーブルなどのアイテムです。小物撮影であれば、ミニ三脚も便利ですよ。
まとめ
今回は、室内撮りのちょっとしたポイントをお届けしました。光の種類を絞るだけで、かなり撮りやすくなりますよ。
屋外の撮影とは違ったたのしさがあります。よかったら参考にしてみてください。